[優秀P一般-4] 通所介護および通所リハビリテーション施設での新たな食支援モデルの検討
【目的】
経口維持支援のための食事観察評価の重要性が明らかになり,これをもとに介護保険入居者に対する制度上のインセンティブは確立している。一方で,在宅療養中の患者に対して食事観察を行う機会がないのが現状である。そこで,通所施設の食事場面を利用し,口腔・栄養アセスメントを行うことが経口維持支援に繋がると考え,アセスメントの有効性について検討した。
【対象と方法】
対象は,全国の40カ所の通所施設を利用する要支援または要介護の高齢者596名(男性186名、女性410名、平均年齢83.3±8.4歳)とした。基礎情報として,年齢,性別,身長,体重,介護度,歩行,会話,認知症老人の日常生活自立度,障害者老人の日常生活自立度の調査を行い,各施設の職員が低栄養,摂食(口腔)機能低下に関わるアセスメントを実施した。調査期間は6カ月間とし,調査前後でアセスメントを行い,体重減少に関わる因子の検討を行った。
【結果と考察】
対象者の13.9%にBMI 18.5未満の低栄養者が存在し,9.9%は6カ月間で5%以上の体重減少がみられた。ロジスティク解析の結果,有意な説明変数となったのは障害者老人の日常生活自立度,食形態,アセスメントの項目であった。アセスメントの中でも,「むせる」「飲み込みに時間がかかる」「歯のせいで食べにくそうにしている」の3項目が、また食形態が主食,副食どちらかでも嚥下調整食になっていることが体重減少のリスク因子となっていた。デイサービスでアセスメントを実施し,地域での情報の共有化,対策を行うことが体重減少を予防する可能性が示された。
本研究は,平成29年度厚生労働省老人保健健康増進等事業補助金(主任研究者:本川佳子)により行われた。
経口維持支援のための食事観察評価の重要性が明らかになり,これをもとに介護保険入居者に対する制度上のインセンティブは確立している。一方で,在宅療養中の患者に対して食事観察を行う機会がないのが現状である。そこで,通所施設の食事場面を利用し,口腔・栄養アセスメントを行うことが経口維持支援に繋がると考え,アセスメントの有効性について検討した。
【対象と方法】
対象は,全国の40カ所の通所施設を利用する要支援または要介護の高齢者596名(男性186名、女性410名、平均年齢83.3±8.4歳)とした。基礎情報として,年齢,性別,身長,体重,介護度,歩行,会話,認知症老人の日常生活自立度,障害者老人の日常生活自立度の調査を行い,各施設の職員が低栄養,摂食(口腔)機能低下に関わるアセスメントを実施した。調査期間は6カ月間とし,調査前後でアセスメントを行い,体重減少に関わる因子の検討を行った。
【結果と考察】
対象者の13.9%にBMI 18.5未満の低栄養者が存在し,9.9%は6カ月間で5%以上の体重減少がみられた。ロジスティク解析の結果,有意な説明変数となったのは障害者老人の日常生活自立度,食形態,アセスメントの項目であった。アセスメントの中でも,「むせる」「飲み込みに時間がかかる」「歯のせいで食べにくそうにしている」の3項目が、また食形態が主食,副食どちらかでも嚥下調整食になっていることが体重減少のリスク因子となっていた。デイサービスでアセスメントを実施し,地域での情報の共有化,対策を行うことが体重減少を予防する可能性が示された。
本研究は,平成29年度厚生労働省老人保健健康増進等事業補助金(主任研究者:本川佳子)により行われた。