[P一般-004] 要介護高齢者の口腔清掃における歯ブラシサイズの検討
【目的】
一般診療において口腔清掃を十分に行うにはヘッドサイズの小さい歯ブラシを推奨することが多い。しかし,高齢者の場合は身体的機能の低下等により口腔清掃に十分な時間をかけること,細かい動きをすることが困難になる。そこでヘッドサイズが大きく柄の太い歯ブラシに変更することで歯みがきの効率の改善を図れるかどうか比較検討した。
【対象および方法】
特別養護老人ホームの入居者8名を対象に4ヵ月間2週に1回(計8回)のプラークの残存率の測定を行った。測定にO'Learyのプラークコントロールレコード(PCR)を用いた。最初の2ヵ月4回は従来の歯ブラシを使用して,続けて2ヵ月4回は変更した大きめ歯ブラシを使用して測定した結果を比較検討した。また,別の入居者18名(口腔ケアは全介助)を対象に大きめ歯ブラシを1ヵ月間使用してもらい介護職員全22名にアンケートを行った。
【結果と考察】
従来の歯ブラシでの2ヵ月間計4回PCR測定の平均値は64.3~82.5%だったのに対して変更した大きめ歯ブラシでの2ヵ月間計4回のPCR測定値の平均値は48.5~71.5%となった。8名ともにPCRが低下して清掃状態に改善が認められた。アンケート結果は,グリップが太くなったことに対しては殆どの介護職員が持ちやすいと回答。ヘッドが大きくなったことに対しては開口量が少ない入所者や大臼歯部のケアには使いづらいという意見が挙がった。反対に食物残渣が取りやすかったという意見やブラシの面積が広い分短時間で磨けた等の意見も挙がった。殆どの介護職員が今後も変更した歯ブラシを使用したいと回答した。この結果をもって施設と話し合い,部分的に大きめ歯ブラシを導入することとなった。
一般診療において口腔清掃を十分に行うにはヘッドサイズの小さい歯ブラシを推奨することが多い。しかし,高齢者の場合は身体的機能の低下等により口腔清掃に十分な時間をかけること,細かい動きをすることが困難になる。そこでヘッドサイズが大きく柄の太い歯ブラシに変更することで歯みがきの効率の改善を図れるかどうか比較検討した。
【対象および方法】
特別養護老人ホームの入居者8名を対象に4ヵ月間2週に1回(計8回)のプラークの残存率の測定を行った。測定にO'Learyのプラークコントロールレコード(PCR)を用いた。最初の2ヵ月4回は従来の歯ブラシを使用して,続けて2ヵ月4回は変更した大きめ歯ブラシを使用して測定した結果を比較検討した。また,別の入居者18名(口腔ケアは全介助)を対象に大きめ歯ブラシを1ヵ月間使用してもらい介護職員全22名にアンケートを行った。
【結果と考察】
従来の歯ブラシでの2ヵ月間計4回PCR測定の平均値は64.3~82.5%だったのに対して変更した大きめ歯ブラシでの2ヵ月間計4回のPCR測定値の平均値は48.5~71.5%となった。8名ともにPCRが低下して清掃状態に改善が認められた。アンケート結果は,グリップが太くなったことに対しては殆どの介護職員が持ちやすいと回答。ヘッドが大きくなったことに対しては開口量が少ない入所者や大臼歯部のケアには使いづらいという意見が挙がった。反対に食物残渣が取りやすかったという意見やブラシの面積が広い分短時間で磨けた等の意見も挙がった。殆どの介護職員が今後も変更した歯ブラシを使用したいと回答した。この結果をもって施設と話し合い,部分的に大きめ歯ブラシを導入することとなった。