The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

口腔機能

口腔機能

Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-009] Oral Barthel Indexを用いた口腔衛生管理について

○山田 満憲1、森 紫乃1、後藤 美鈴1、牧野 千恵子1 (1. オーラルステーションデンタルクリニック)

【目的】
 施設入所者が,認知機能や摂食・嚥下機能の低下等により食事の経口摂取が困難となっても,自分の口から食べる楽しみを得られるよう多職種による支援の充実は必要不可欠である。特に,呼吸器および消化器の入口である口腔衛生管理は,歯科・口腔疾患の予防に始まり,誤嚥性肺炎の予防,および経口摂取の維持には欠かせないものである。そこで,当医院で継続的に実施した口腔衛生管理を全身状態と口腔環境との関連から評価したのでその概要を報告する。
【対象および方法】
 全身状態は,全身疾患を原因とした洗口の可否,経口摂取の可否を評価し,洗口および経口摂取が可能な群(A群),洗口が困難ではあるが調整を行った上で経口摂取が可能な群(B群),洗口および経口摂取が不可能な群(C群)とした。口腔環境は,口腔全体のプラークの付着状態,舌苔の状態,口腔乾燥の状態を各5段階(良い状態がスコア5)にて評価し,これらのスコアの合計を求め統計学的解析を行った。
【結果と考察】
 全身状態と口腔環境との関係の平均順位は,A,B,C群の順に低下した。また,経時的に各人のスコアは増加傾向が示され,同時にB群に所属する者の割合が減少しA群に所属する者の割合の増加傾向が示された。これらは,口腔領域の廃用症候群の度合い(Oral Barthel Index)を把握し口腔ケアばかりでなくリハビリテーションを実施したことで口腔環境を改善出来た可能性が示唆された。