The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

連携医療・地域医療

連携医療・地域医療

Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-031] 地区歯科医師会における摂食嚥下リハビリテーションの病診連携を目指した取り組み

○外山 敦史1、東松 信平1、宮脇 利明1、青山 淳一1、三浦 英樹1、中井 英貴1、松尾 健生1、武藤 直広1、谷口 裕重2、中川 量晴2、松尾 浩一郎2 (1. 愛豊歯科医師会、2. 藤田保健衛生大学医学部歯科・口腔外科)

【目的】
 愛知県A歯科医師会は3市町にまたがる地区歯科医師会である。地域包括ケアシステムへの対応として専門の委員会を設置し,地区歯科医師会員がどのように関わっていくかを模索し,様々な取り組みを行ってきた。その中で,歯科医師会員の訪問歯科診療に係る医療資源の把握と現状の問題点を検討した結果,地域在宅高齢者の摂食嚥下リハビリテーションの連携推進が必要であると考えられた。F大学病院歯科による嚥下内視鏡の実習も含む摂食嚥下リハビリテーションの研修会を開催するに至った一連の取り組みを紹介する。
【方法】
 地区歯科医師会員を対象に,訪問歯科医療,訪問口腔ケア,摂食嚥下への対応等の歯科医療資源のアンケート調査を行った。その結果を元に地区歯科医師会事業の取り組みを検討し,実施した。
【結果と考察】
 会員対象アンケート調査の結果,訪問歯科診療における一般歯科処置や口腔ケアに比べて,摂食嚥下リハビリテーションや食事観察等の食支援への対応が困難である結果であった。当歯科医師会所在地区にあるF大学病院では,摂食嚥下リハビリテーションが積極的に行われてきている。地域包括ケアの推進において病診連携は,多職種連携と並ぶ重要な課題であるが,地域診療所の対応力が低いことは,患者のフォローアップにおいて問題があると考えられた。このため,F大学病院歯科による嚥下内視鏡の実習も含む摂食嚥下リハビリテーションの研修会の開催に至った。参加した歯科医師,歯科衛生士からの講習会の評価は高く,今後の連携に期待が持てるものであった。現在のところ,知識の普及を目指す段階であり,実際に連携が機能していくかどうかは今後の継続的な調査が必要である。