The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

連携医療・地域医療

連携医療・地域医療

Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-036] 某特別養護老人ホームにおけるミールラウンドに対する当院の取り組み

○牧野 秀樹1、砂川 裕亮1、稲用 昌之1、辻 将1、高橋 耕一1、斎藤 徹1、栂安 秀樹1 (1. 医療法人社団秀和会つがやす歯科医院)

【目的】
 当院が協力歯科医療機関としてミールラウンド(経口維持支援に係る多職種による食事観察評価) を行っている施設のうち,某特別養護老人ホーム(入所定員100名)対象者の推移を分析したので報告する。またミールラウンドに係る職員に対しアンケート調査を行ったのでその結果も併せて報告する。
【方法】
 平成28年11月から平成29年12月までの期間,施設管理栄養士等が23のチェック項目について評価しリストアップした49名についての概要を,またそのうち初回から経口摂取継続中の21名について詳細に分析を行った。
【結果】
 63歳から105歳(平均年齢87.4歳),男性15名,女性34名,平均要介護度4.2であった。原病は認知症が22名,脳梗塞・脳出血後遺症が14名,心疾患3名,精神疾患2名,その他8名であった。食事方法は,自力摂取18名,一部介助11名,全介助20名。食形態は主食がご飯20名,粥23名,パン粥5名,ミキサー粥1名,副食は,常菜21名,きざみ食12名,ソフト食14名,ミキサー食2名であった。BMIの平均は21.47(最低:12.7,最高:29)であった。経口摂取継続中の21名では,チェック項目の減少4名,維持3名,増加14名であった。ミールラウンド後,口腔内に異常がある方に関しては速やかに歯科治療および摂食機能訓練,専門的口腔衛生管理を行っている。
【考察】
 ミールラウンド実施により多職種の視点で誤嚥・窒息・低栄養などのリスクを常に把握し,良好な経口摂食を維持することはたいへん重要である。咬合・咀嚼・口腔乾燥・不潔など口腔状態が経口摂食に与える影響は少なくないと思われ,より積極的に歯科医療関係者が関わっていく必要がある。