[P一般-066] 健康高齢者の頸部周囲長とオトガイ舌骨筋の関連性
【目的】
加齢およびそれによる全身の筋量低下は舌骨上筋を含めた嚥下関連筋の筋量を減少させ,喉頭や舌骨の位置も低下させるため,嚥下機能に悪影響を及ぼすことが近年明らかとなっている。そこで我々は舌骨上筋の筋量の減少が頸部の太さに表れるとの仮説のもと,舌骨上筋の厚みと頸部周囲長(以下NC)の関連性を検討したので報告する。
【方法】
対象は65歳以上の健常高齢者で,基礎情報(年齢・性別),身体項目(Body Mass Index:BMI),運動機能評価項目(握力),口腔評価項目(オトガイ舌骨筋の断面積,厚み),頸部周囲長(以下NC)の測定を実施。平均年齢70.7±5.5歳の男性40名,女性80名の計120名からデータを集計した。舌骨上筋の厚みの評価としては超音波画像診断装置M-Turboを用いてオトガイ舌骨筋の厚みに着目し計測した。NCは測定部位を甲状軟骨直上の位置に統一し巻き尺を用いて測定。統計ソフトSPSSを用い,NCがBMI,握力,オトガイ舌骨筋の断面積と厚みに相関があるのか検討した。
【結果と考察】
オトガイ舌骨筋の断面積に相関( r = 0.501)がみられ,オトガイ舌骨筋の厚みで弱い相関( r = 0.375)を示した。よって,NCの計測により舌骨上筋を評価できる可能性があり,NCが細い人は嚥下に対しリスクがある可能性が示唆された。今後は,対象を嚥下障害を有する者に拡大し検討を行いたい。
加齢およびそれによる全身の筋量低下は舌骨上筋を含めた嚥下関連筋の筋量を減少させ,喉頭や舌骨の位置も低下させるため,嚥下機能に悪影響を及ぼすことが近年明らかとなっている。そこで我々は舌骨上筋の筋量の減少が頸部の太さに表れるとの仮説のもと,舌骨上筋の厚みと頸部周囲長(以下NC)の関連性を検討したので報告する。
【方法】
対象は65歳以上の健常高齢者で,基礎情報(年齢・性別),身体項目(Body Mass Index:BMI),運動機能評価項目(握力),口腔評価項目(オトガイ舌骨筋の断面積,厚み),頸部周囲長(以下NC)の測定を実施。平均年齢70.7±5.5歳の男性40名,女性80名の計120名からデータを集計した。舌骨上筋の厚みの評価としては超音波画像診断装置M-Turboを用いてオトガイ舌骨筋の厚みに着目し計測した。NCは測定部位を甲状軟骨直上の位置に統一し巻き尺を用いて測定。統計ソフトSPSSを用い,NCがBMI,握力,オトガイ舌骨筋の断面積と厚みに相関があるのか検討した。
【結果と考察】
オトガイ舌骨筋の断面積に相関( r = 0.501)がみられ,オトガイ舌骨筋の厚みで弱い相関( r = 0.375)を示した。よって,NCの計測により舌骨上筋を評価できる可能性があり,NCが細い人は嚥下に対しリスクがある可能性が示唆された。今後は,対象を嚥下障害を有する者に拡大し検討を行いたい。