The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

教育

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Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-083] 『オーラルマネジメント委員会』の活動と効果
―看護師が行う口腔ケア実践力の評価から―

○藤原 千尋1、多賀 真由香1 (1. NHO福山医療センター)

【目的】
 口から美味しく「食べる」ためには,徹底した口腔ケアによる経口摂取可能な口腔環境整備が必要不可欠である。口腔衛生状態の改善・維持のためには,質の高い口腔ケアを提供する必要があり,そのためには,看護師の口腔ケアについての知識・技術の向上は必須である。そこで口腔ケアにおけるコアナースの育成を目的に,平成27年11月,オーラルマネジメント委員会(以下,委員会)を発足させた。委員会発足による看護師口腔ケアのスキルアップの効果を査定する。
【方法】
 歯科衛生士(以下,DH)介入終了時に口腔アセスメントが実施できた症例に対し,3段階(A:口腔衛生状態改善・DH介入終了 B:口腔衛生状態維持・DH介入継続 C:口腔衛生状態の悪化・DH介入不足)で評価し,未評価はND(not done)とし,Fisher検定を実施した。
【結果と考察】
 平成28年8月~平成29年3月の期間,全480症例中,A:207(43.1%)B:142(29.6%)C:7(5.6%)ND:104(21.7%)平成29年4月~平成29年11月の期間,全215症例中,A:61(28.4%)B:53(24.7%)C:4(1.9%)ND:(45.1%),C評価は有意に減少した(p<0.001)。委員会活動によりC評価症例が有意に減少し,DHによる評価,コアナース育成にて看護師の日常的な口腔ケアのスキルアップに繋がった。DHの教育と評価によるコアナースの育成,コアナースから一般ナースへの知識伝達を重点におく委員会活動は,繁忙な急性期病院の看護業務の状況下においても,効率的に看護師の日常的な口腔ケアのスキルアップを成就させる戦略である。