The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

教育

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Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-095] 歯学部生への歯科訪問診療実習における地域医療に対する意識調査

○有友 たかね1,2、矢島 悠里1,4、山田 裕之1,4、田村 文誉1,4、菊谷 武1,3、羽村 章2 (1. 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック、2. 日本歯科大学生命歯学部高齢者歯科学講座、3. 日本歯科大学大学院生命歯学部研究科臨床口腔機能学、4. 日本歯科大学口腔リハビリテーション科)

【目的】
 地域医療において多職種連携は必要不可欠である。歯科医師は歯科領域のみならず多領域の知識が必要であるが,現在の歯科教育では全てを網羅することは困難である。当大学では,文部科学省により採択された「課題解決型高度医療人材育成プログラム」の一環として,地域医療を理解する目的で歯科訪問診療実習を実施している。実習で得られる教育効果を,学生の主観的経験を質的に分析し,評価した。
【方法】
 2017年5月から2018年1月の間に日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックでの歯科訪問診療実習に参加した126名の歯学部5年生を対象にアンケートを実施した。データ分析は単純集計と自由記載にはテキストマイニングソフトを用いた。日本歯科大学生命歯学部倫理審査委員会の承認を得て実施した(第NDU-T2017-02号)。
【結果】
 アンケート回収率98.4%のうち,全回答した121名で集計を行った結果,「歯科訪問診療の見学が有意義であった」では,「とてもあてはまる」80%「ややあてはまる」17%であった。「見学実習が必要だと思う」では,それぞれ64%,30%,「地域医療に携わるためには専門以外の幅広い知識が必要とされると考えますか」では,それぞれ74%,25%であった。「地域医療」「多職種連携」に関する教育・学習における自由記載の分析結果からの単語頻出度は,上位から「連携」(22回)「地域」(16回)「医師」「見学」(各8回)であった。
【考察】
 歯科訪問診療実習で得られる学生の主観的経験からは,実習に対して前向きな意見が多く,地域医療への理解の促進や教育的かつ啓発的効果が期待され,本実習の有用性があると考えられた。