[課題2-2] 口腔機能低下は歩行機能低下に関連する:J-MICC Study 京都フィールド
【目的】
本研究の目的は機器によって測定された咀嚼能力,咬合力および残存歯数と全身の筋力との関係を検討することである。
【対象および方法】
2017年4~12月に日本多施設共同コホート研究京都フィールドに参加し,データに不備のなかった1724名(男性:526名、女性:1,198名、平均年齢:58.7±9.8歳)を解析対象とした。対象者の口腔内は歯科医が視診にて確認し,咀嚼能力はグルコセンサーGSⅡ,咬合力はオクルーザルフォースメータにて測定した。残存歯数19歯以下,咀嚼能力100mg/dl未満および咬合力200N未満を口腔機能低下と判定し,ロコモ度テスト(2ステップテスト、立ち上がりテスト)および握力,下肢伸展筋力と口腔機能低下との関連についてロジスティック回帰分析(年齢、BMIで調整)および共分散分析を用いて男女別に解析を行った。
【結果】
男性において口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:1.96(95%CI:1.10-3.50),立ち上がりテストでオッズ比:1.63(95%:1.08-2.45)であった。女性において口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:2.18(95%CI:1.54-3.09),立ち上がりテストでオッズ比:1.04(95%:0.80-1.34)であった。また女性において口腔機能低下の判定数が多くなるにつれ握力が有意に低下した。
【結論】
男女ともに口腔機能低下は歩行機能(2ステップテスト)の低下に影響を及ぼしている可能性が示唆された。今後は運動習慣や日常の身体活動量も考慮した解析を実施していく予定である。
本研究の目的は機器によって測定された咀嚼能力,咬合力および残存歯数と全身の筋力との関係を検討することである。
【対象および方法】
2017年4~12月に日本多施設共同コホート研究京都フィールドに参加し,データに不備のなかった1724名(男性:526名、女性:1,198名、平均年齢:58.7±9.8歳)を解析対象とした。対象者の口腔内は歯科医が視診にて確認し,咀嚼能力はグルコセンサーGSⅡ,咬合力はオクルーザルフォースメータにて測定した。残存歯数19歯以下,咀嚼能力100mg/dl未満および咬合力200N未満を口腔機能低下と判定し,ロコモ度テスト(2ステップテスト、立ち上がりテスト)および握力,下肢伸展筋力と口腔機能低下との関連についてロジスティック回帰分析(年齢、BMIで調整)および共分散分析を用いて男女別に解析を行った。
【結果】
男性において口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:1.96(95%CI:1.10-3.50),立ち上がりテストでオッズ比:1.63(95%:1.08-2.45)であった。女性において口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:2.18(95%CI:1.54-3.09),立ち上がりテストでオッズ比:1.04(95%:0.80-1.34)であった。また女性において口腔機能低下の判定数が多くなるにつれ握力が有意に低下した。
【結論】
男女ともに口腔機能低下は歩行機能(2ステップテスト)の低下に影響を及ぼしている可能性が示唆された。今後は運動習慣や日常の身体活動量も考慮した解析を実施していく予定である。