The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題口演

連携医療・地域医療

連携医療・地域医療

Fri. Jun 22, 2018 2:10 PM - 2:40 PM 第2会場 (1F 小ホール)

座長:大野 友久(国立長寿医療研究センター 歯科口腔先進医療開発センター 歯科口腔先端診療開発部 在宅・口腔ケア開発室)

[O1-14] 病診連携
―歯科診療部門のない急性期病院への歯科訪問診療(統計的分析)について―

○磯﨑 仁志1 (1. いそざき歯科医院)

【目的】
 歯科診療部門のない急性期病院である京都岡本記念病院より,当院へ歯科往診依頼のあった89症例について統計的分析を行い,その傾向の把握と今後の課題の検討を目的に調査を行ったので報告する。また,地域医療における病診連携の望ましいあり方について言及したい。
【対象および方法】
 ①期間:2016年9月~2017年8月(1年間)②症例数:89例 ③調査項目:性別,年齢,依頼内容,治療期間等10項目について医療連携室と当院のデータを集計,結果をグラフ化,分析し,傾向を把握した。
【結果と考察】
 超高齢社会の現在,急性期病院の入院患者の高齢化は加速しており,歯科疾患を有したまま入院したり,入院後に歯科疾患を発症するケースが多い。入院患者の歯科治療の傾向は,抜歯(動揺歯・残根),義歯関連が多く,高齢者特有の歯科疾患に対する治療が求められている。歯科診療部門のない病院では,院外の歯科医師と連携し,訪問診療により,入院患者の歯科治療を行う必要がある。スムースな連携には,地域連携室とともに病院内歯科衛生士(看護部)の存在が不可欠であり,歯科疾患の早期発見・重症化を防ぐためにも,歯科診療部門のない病院への歯科衛生士の配置は必須であると考える。