[O1-15] 地域包括ケアシステムにおける歯科介入の有効性
【目的】
歯科職が常駐しない施設や在宅では日常の口腔衛生と機能維持を看護師や介護職が担っており,この職種の口腔管理の意識と技術の向上を目的に意識調査を実施した。
【方法と対象】
上川北部圏域在宅医療推進ネットワーク協議会と北海道名寄保健所の共催実習セミナー「高齢者の口腔管理」の受講者37名(20歳代~70歳代)に口腔ケアと摂食援助等についてアンケートを実施した。受講者の職種は看護師,准看護師,介護福祉士,介護士,ホームヘルパー,ケアマネージャー,保健師等であった。3ヵ月後,受講者に同様のアンケートを実施した。
【結果と考察】
セミナー前アンケートでは口腔ケア介入の必要意識は看護系より介護系に低く,実施状況も同様であった。口腔ケア実施前確認事項と実施項目数は看護系に多く,介護系に少なかった。摂食援助の事前確認と摂食状況確認は看護系が高い傾向を認めた。口腔ケア適任職として,介護職は自職を,次に看護師を選択し,看護職は自職を,次に介護職を選択した。嚥下訓練適任者として,介護職は自職を,次にリハ職を選択し,看護職はリハ職を,次に介護職を選択した。いずれも 歯科職選択率は低かった。歯科相談は看護職80%,介護職45%で有意差を認めた。セミナー3ヵ月後アンケートの結果,義歯の確認,清掃の実行率と摂食援助の事前確認率が増え,嚥下訓練適任者に歯科職選択率が増えた。
介護の現場での歯科依存度が低い中,セミナー後では受講者の口腔ケアや歯科に対する意識の変化を認めた事から,多職種連携に歯科職が介入し,日常的に介護を担うスタッフへの口腔管理の情報や実地訓練を提供する事は有効で,限られた人的資源の中で実施される地域包括ケアシステムの充実に貢献できる。
歯科職が常駐しない施設や在宅では日常の口腔衛生と機能維持を看護師や介護職が担っており,この職種の口腔管理の意識と技術の向上を目的に意識調査を実施した。
【方法と対象】
上川北部圏域在宅医療推進ネットワーク協議会と北海道名寄保健所の共催実習セミナー「高齢者の口腔管理」の受講者37名(20歳代~70歳代)に口腔ケアと摂食援助等についてアンケートを実施した。受講者の職種は看護師,准看護師,介護福祉士,介護士,ホームヘルパー,ケアマネージャー,保健師等であった。3ヵ月後,受講者に同様のアンケートを実施した。
【結果と考察】
セミナー前アンケートでは口腔ケア介入の必要意識は看護系より介護系に低く,実施状況も同様であった。口腔ケア実施前確認事項と実施項目数は看護系に多く,介護系に少なかった。摂食援助の事前確認と摂食状況確認は看護系が高い傾向を認めた。口腔ケア適任職として,介護職は自職を,次に看護師を選択し,看護職は自職を,次に介護職を選択した。嚥下訓練適任者として,介護職は自職を,次にリハ職を選択し,看護職はリハ職を,次に介護職を選択した。いずれも 歯科職選択率は低かった。歯科相談は看護職80%,介護職45%で有意差を認めた。セミナー3ヵ月後アンケートの結果,義歯の確認,清掃の実行率と摂食援助の事前確認率が増え,嚥下訓練適任者に歯科職選択率が増えた。
介護の現場での歯科依存度が低い中,セミナー後では受講者の口腔ケアや歯科に対する意識の変化を認めた事から,多職種連携に歯科職が介入し,日常的に介護を担うスタッフへの口腔管理の情報や実地訓練を提供する事は有効で,限られた人的資源の中で実施される地域包括ケアシステムの充実に貢献できる。