[O2-9] 口腔機能管理指標としての咬合支持と咀嚼機能との関連 ―義歯装着時の機能的咬合支持の検討―
【目的】
8020達成者が50%を超えた現在も,義歯による咬合支持の回復が必要な者は多い。咬合支持の評価法に義歯未装着時のEichner分類があるが,義歯装着で回復した咬合支持が咀嚼や栄養摂取に与える影響は評価法がないため不明である。そこでEichner分類を基に義歯による咬合支持の回復を考慮した機能的咬合支持分類(Index of Functional occlusal support, 以下IFOS)を定義し,地域在住高齢者のIFOSと咀嚼機能との関連を検討した。
【対象および方法】
G県K町在住の来場型検診を受診した65歳以上の男女613名(75.3±6.4歳)を対象とした。調査項目は年齢,性別等のほか,歯数,咬合力やガム,グミによる咀嚼機能等とした。IFOSにより臼歯部咬合支持域が天然歯で全て存在(A-0),義歯を含め全て存在((A-B)または(A-C)),一部または全部欠損(B/C)の4群に分類し比較した。統計解析はANOVAとχ2検定とした(有意水準5%)。
【結果および考察】
対象者のIFOSは,A-0: 146名,A-B: 150名,A-C: 211名,B: 88名,C: 11名であった。4群間に有意差を認めた項目は現在歯数,咬合力,グミ咀嚼およびガム咀嚼であった。A-0群と比較し他の3群は全て低い咀嚼機能を示し,最も低値を示したのはB/Cのガム咀嚼,A-Cのグミ咀嚼であった。機能的咬合支持の減少に伴い咀嚼機能は低下することから,咀嚼機能の評価に義歯で回復した咬合支持は重要であることが示唆された。また,混合能力を評価するガムと咬断能力を評価するグミではIFOSによって咀嚼機能低下が異なることが示唆された。
8020達成者が50%を超えた現在も,義歯による咬合支持の回復が必要な者は多い。咬合支持の評価法に義歯未装着時のEichner分類があるが,義歯装着で回復した咬合支持が咀嚼や栄養摂取に与える影響は評価法がないため不明である。そこでEichner分類を基に義歯による咬合支持の回復を考慮した機能的咬合支持分類(Index of Functional occlusal support, 以下IFOS)を定義し,地域在住高齢者のIFOSと咀嚼機能との関連を検討した。
【対象および方法】
G県K町在住の来場型検診を受診した65歳以上の男女613名(75.3±6.4歳)を対象とした。調査項目は年齢,性別等のほか,歯数,咬合力やガム,グミによる咀嚼機能等とした。IFOSにより臼歯部咬合支持域が天然歯で全て存在(A-0),義歯を含め全て存在((A-B)または(A-C)),一部または全部欠損(B/C)の4群に分類し比較した。統計解析はANOVAとχ2検定とした(有意水準5%)。
【結果および考察】
対象者のIFOSは,A-0: 146名,A-B: 150名,A-C: 211名,B: 88名,C: 11名であった。4群間に有意差を認めた項目は現在歯数,咬合力,グミ咀嚼およびガム咀嚼であった。A-0群と比較し他の3群は全て低い咀嚼機能を示し,最も低値を示したのはB/Cのガム咀嚼,A-Cのグミ咀嚼であった。機能的咬合支持の減少に伴い咀嚼機能は低下することから,咀嚼機能の評価に義歯で回復した咬合支持は重要であることが示唆された。また,混合能力を評価するガムと咬断能力を評価するグミではIFOSによって咀嚼機能低下が異なることが示唆された。