[O2-18] 中年期以降の成人における地域歯科医院外来患者の口腔機能と栄養状態の関係
【目的】
高齢者において,口腔機能の低下は低栄養につながり,サルコペニアや全身機能の低下などを引き起こすことが知られている。中年期においても口腔機能の低下がみられることが報告されており,口腔機能低下の早期発見は全身の機能低下などの予防に有効と考えられる。本研究では,中年期以降において低栄養に関連する口腔機能を明らかにすることを目的に,地域歯科医院を受診した40歳以上の者を対象に口腔機能と栄養状態の関連を検討した。
【方法】
こばやし歯科クリニック受診患者で,40歳以上の者347名(男性121名,女性226名,平均55±11歳)を対象とした。栄養状態の評価には,体組成計(InBody J10,Biospace)による除脂肪指数(FFMI)を用い,ヨーロッパ臨床栄養・代謝学会(ESPEN)の低栄養の基準値で2群化した。口腔機能は,残存歯数,RSST,咀嚼機能,最大舌圧,オーラルディアドコキネシス(/pa/,/ta/,/ka/)および口唇閉鎖力を計測した。性別,年齢および各口腔機能を独立変数として,栄養状態との関連を二項ロジスティック回帰分析で解析した(α=0.05)。
【結果と考察】
栄養状態の低下に対して,性別(OR:4.33,CI:1.40-13.40),/pa/(OR:2.95,CI:1.21-7.18)および/ta/(OR:0.26,CI:0.09-0.75)が関連していた。今回の結果から,地域歯科医院受診者では,高齢者だけでなく中年期以降においても栄養状態と口腔機能に関連があり,特に舌や口唇の運動機能が栄養状態の低下に関連していることが明らかになった。
高齢者において,口腔機能の低下は低栄養につながり,サルコペニアや全身機能の低下などを引き起こすことが知られている。中年期においても口腔機能の低下がみられることが報告されており,口腔機能低下の早期発見は全身の機能低下などの予防に有効と考えられる。本研究では,中年期以降において低栄養に関連する口腔機能を明らかにすることを目的に,地域歯科医院を受診した40歳以上の者を対象に口腔機能と栄養状態の関連を検討した。
【方法】
こばやし歯科クリニック受診患者で,40歳以上の者347名(男性121名,女性226名,平均55±11歳)を対象とした。栄養状態の評価には,体組成計(InBody J10,Biospace)による除脂肪指数(FFMI)を用い,ヨーロッパ臨床栄養・代謝学会(ESPEN)の低栄養の基準値で2群化した。口腔機能は,残存歯数,RSST,咀嚼機能,最大舌圧,オーラルディアドコキネシス(/pa/,/ta/,/ka/)および口唇閉鎖力を計測した。性別,年齢および各口腔機能を独立変数として,栄養状態との関連を二項ロジスティック回帰分析で解析した(α=0.05)。
【結果と考察】
栄養状態の低下に対して,性別(OR:4.33,CI:1.40-13.40),/pa/(OR:2.95,CI:1.21-7.18)および/ta/(OR:0.26,CI:0.09-0.75)が関連していた。今回の結果から,地域歯科医院受診者では,高齢者だけでなく中年期以降においても栄養状態と口腔機能に関連があり,特に舌や口唇の運動機能が栄養状態の低下に関連していることが明らかになった。