The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

その他

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Fri. Jun 22, 2018 9:50 AM - 4:50 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-128] 口腔ケアの理解は看護と介護の質を上げる
―看護補助者への口腔ケア研修の試み―

○田中 裕子1 (1. 牧田総合病院歯科・口腔外科(歯科))

【緒言】
 入院中は口腔衛生状態が低下する患者がADLを問わず多く,個々の状態にそった口腔清掃の支援が必要となる。看護補助者は,入院患者の生活面で患者に寄り添うことが多い。今回看護部と共同して,看護補助者研修の一環として『安全な口腔ケアの方法』をテーマに講義と相互演習を行った。本研修の必要性の確認のために,看護師と看護補助者の口腔に関する業務量の調査も行ったので報告する。
【方法・目的】
 対象は全病棟の看護補助者109名を3回に分けて研修を行った。研修は口腔ケアの講義の前後に口腔知識の理解・確認のプレテストとポストテストを行った後に相互演習を行った。さらに研修後に研修内容のアンケート・研修満足度等の調査を行った。テストの回答解説を後日研修参加者全員に発信した。口腔に関する看護師と看護補助者の業務量の調査は,義歯のケア・口腔のケア・食事介助の三点とした。目的は①口腔ケアの安全で効果的な方法を学ぶ。②相互演習から,患者側の立場を知る。③介護・看護の基本姿勢を学ぶこととした。
【結果】
 テストの正答率はすべての開催回で向上した。アンケートの結果からは「される側の気持ちがわかった」「自分を見直し他の人に気をくばりたい」「コミュニケーションをとる」など看護の基本姿勢を理解した発言が得られた。業務量は各病棟の特徴で実施数に差はあるものの,看護補助者も三点ともに関与し,看護補助者が口腔管理の大事な担い手であることが確認できた。
【まとめ】
 入院患者に適切な口腔ケアを提供していくためには,多職種で口腔ケアの大切さを理解し,同じ方向をみて連携実行する必要がある。今後も病院内で多職種に向けた口腔ケアを正しく理解するための取り組みを重ねていく予定である。