一般社団法人日本老年歯科医学会 第29回学術大会

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一般演題ポスター

連携医療・地域医療

連携医療・地域医療

2018年6月22日(金) 09:50 〜 16:50 ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-029] 宮城県における摂食嚥下障害に対応可能な病院数の地域格差について

○石井 良子1 (1. 宮城県リハビリテーション支援センター)

【目的】
 在宅や施設で生活している方の摂食嚥下障害の介入について,嚥下造影検査(VF)を必要とする場合があるが,実施している医療機関名の情報は少ない。宮城県リハビリテーション支援センターは,摂食嚥下障害に対応可能な病院の情報を周知するために調査を実施し,「病院一覧」を作成した。 今回,外来でVF対応可能な病院(VF対応病院)数の地域格差について検討したので報告する。
【方法】
 2016年11月に宮城県内全141病院を対象に,電子メールを用いて自記式の質問票を送付し,回収した質問票から「病院一覧」を作成した。「病院一覧」から,病気・高齢による摂食嚥下障害に対応可能な病院を抜粋し,集計・検討を行った。
【結果と考察】
 2017年3月現在,77病院(54.6%)から回答を得た。VF対応病院は,県全域で23病院,VF対応病院あたりの65歳以上人口は県全域で26.4千人であった。県内の高齢者福祉圏域は7圏域で,VF対応病院がない1圏域を除いた6圏域のVF対応病院あたり65歳以上人口は,最大で39.1千人,最小で9.4千人とばらつきがみられ,仙台圏域が多く,沿岸部や県南で少ない傾向にあった。一方で,病院あたりの65歳以上人口を圏域で比較すると,県全域で4.3千人,最大で5.4千人,最小で2.9千人とばらつきは少なく,病院あたりとVF対応病院あたりの65歳以上人口について傾向は異なっていた。本県の外来でVF対応可能な病院数の地域格差が明らかになった。把握した課題を地域の医療関係者と情報共有していく必要があると思われた。