The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

教育

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Fri. Jun 22, 2018 9:50 AM - 4:50 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-081] 感想文の内容分析による言語摂食嚥下リハビリテーション専門クリニックにおける臨床実習の教育効果

○田村 文誉1、菊谷 武1、山田 裕之1、矢島 悠里1、須田 牧夫1、佐川 敬一朗1、古屋 裕康1、新藤 広基1、磯田 友子1、吉岡 裕雄2、羽村 章3 (1. 日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック、2. 日本歯科大学新潟病院訪問歯科口腔ケア科、3. 日本歯科大学生命歯学部)

【目的】
 本研究は,言語摂食嚥下リハビリテーション専門クリニックにおける臨床実習の学生への教育効果を知る目的で行われた。
【方法】
 日本歯科大学生命歯学部では平成29年度より,1年生と5年生の全学生を対象に,日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニックの臨床実習を開始した。実習内容は,訪問歯科診療,外来での要介護高齢者・障害児者の歯科治療および摂食指導への見学・参加と,患者誘導である。実習終了直後に約800字の感想文を記述し提出させた。前期に実習が終了した1年生81名と5年生69名の感想文について,IBM SPSS Text Analytics for Surveys ver.4.0.1を用いてテキストマイニングで分析した。本研究は,日本歯科大学生命歯学部倫理委員会の承認を得て行われた(NDU-T2017-02)。
【結果と考察】
 両学年を合わせて「訪問診療」が99名(1年50名:5年44名)と比較的多く,「初めて」は54名(22:33),「コミュニケーション」は39名(28:11),「勉強になった」は54名(19:35)であった。「コミュニケーション」と「訪問診療」を併記した割合は73:27 %と1年生が比較的多く,「訪問診療」と「勉強になった」を併記した割合は31:69%と5年生に多かった。歯学部入学直後の1年生と,附属病院で臨床実習を開始した5年生では実習で受ける印象が異なっており,1年生では患者さんとの関わりについて,一方5年生では,より具体的に勉強する部分に興味を抱くものと考えられた。
 本研究の結果から,摂食嚥下障害を有する患者に直接接し,その実情を理解する経験は,その後の将来設計や人格形成に大きな役割を果たすことが伺われた。