[S2-2] 本邦における骨吸収抑制薬関連顎骨壊死・顎骨骨髄炎の現況
【略歴】
1989年 大阪大学歯学部卒業
1989年 兵庫医科大学病院臨床研修医(歯科口腔外科)
1996年 兵庫医科大学歯科口腔外科学講座 助手
2002年〜2004年 米国インディアナ大学医学部外科博士研究員
2005年 兵庫医科大学歯科口腔外科学講座 講師
2009年 同 准教授
2013年 同 主任教授,現在にいたる
日本口腔外科学会認定 口腔外科専門医,同 指導医
日本口腔感染症学会 専務理事
1989年 大阪大学歯学部卒業
1989年 兵庫医科大学病院臨床研修医(歯科口腔外科)
1996年 兵庫医科大学歯科口腔外科学講座 助手
2002年〜2004年 米国インディアナ大学医学部外科博士研究員
2005年 兵庫医科大学歯科口腔外科学講座 講師
2009年 同 准教授
2013年 同 主任教授,現在にいたる
日本口腔外科学会認定 口腔外科専門医,同 指導医
日本口腔感染症学会 専務理事
ビスホスホネート(BPs)の投与に関連した顎骨壊死が2003年に米国から報告されて,約15年が経過した。BPsは悪性腫瘍の骨病変の治療だけでなく,骨粗鬆症患者の骨折予防の目的にも使用され,わが国では100万人以上の患者に投与されている。顎骨壊死という病名が一般的であるが,実際には顎骨骨髄炎を呈する患者が多く,またBPsとは異なる作用機序で骨吸収を抑制するデノスマブによっても,酷似した病態を生じることが明らかになってきた。わが国の2006~2008年と2011~2013年の2度の全国調査を比較すると,患者数は10倍以上に増加している。その背景として,BPsとデノスマブに大量・長期に曝露する患者の増加とともに,タイムリーに適切な歯科治療が提供されていないことが誘因として推察される。