一般社団法人日本老年歯科医学会 第29回学術大会

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支部組織・地域医療福祉シンポジウム
後期高齢者歯科健診を円滑に展開するために:オーラルフレイル・口腔機能低下症を地域で支えるシステム作り

2018年6月23日(土) 10:50 〜 12:00 第2会場 (1F 小ホール)

座長:平野 浩彦(東京都健康長寿医療センター歯科口腔外科)、糸田 昌隆(大阪歯科大学医療保健学部口腔保健学科/大阪歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科)

[S8-1] 神奈川県口腔ケアによる健康寿命延伸事業
―オーラルフレイルの実情調査について―

○佐藤 哲郎1 (1. 一般社団法人神奈川県歯科医師会)

【略歴】
1983年 日本歯科大学卒業
1987年 日本歯科大学大学院修了(臨床系歯科補綴学)
1987年 日本歯科大学助手(1989年3月まで)
1990年 さとう歯科医院継承
2005年 川崎市歯科医師会理事(地域保健部)
2009年 川崎市歯科医師会常務理事(地域保健部)
2011年 川崎市歯科医師会災害対策検討委員会常務理事併任
2012年 川崎市歯科医師会災害対策部常務理事併任
2013年 川崎市歯科医師会常務理事(地域医療部,災害対策部)
2015年 一般社団法人神奈川県歯科医師会理事(地域保健・地域医療・医療介護総合確保・医療提供体制検討)
2017年 一般社団法人神奈川県歯科医師会理事(地域保健委員会 健康増進事業部・学校歯科保健委員会)
 神奈川県歯科医師会は,神奈川県行政,東京大学飯島勝矢教授を中心とした医科歯科研究者と協働し,高齢者の口腔機能の状態を把握し,その結果による課題解決に向けた評価方法およびオーラルフレイル改善プログラムの効果的,実践的な手法の確立を目的とした,調査・分析を行った。
 県内在住65歳以上の自立から要介護状態の3,297名を対象に詳細な検査を行い,(1)現在歯数20歯未満,(2)咀嚼力判定ガムスコア3以下,(3)オーラルディアドコキネシス6回/秒未満,(4)半年前に比べて固いものが食べにくくなった,(5)お茶や汁物でむせることがある。の5項目中3項目以上の該当者をオーラルフレイルと判定し,1,431名(43.4%)が該当する結果だった。
 本調査結果を踏まえ,オーラルフレイル改善プログラムを作成し,オーラルフレイルに該当した調査協力者のうち,127名に改善プログラムの介入調査を実施した。