[優秀P衛生-03] 口腔機能管理における施設介護職員の他職種への信頼
【目的】介護保険施設の口腔機能管理において多職種連携を達成するためには、職種間における「信頼」は重要な要素の一つである。「信頼」はあいまいな概念ではあるが、社会心理学領域では、相手の専門能力評価と公正性認知(伝統的信頼モデル)、価値の類似性(SVSモデル)などで信頼度を測定した研究成果が蓄積されている。しかし、口腔機能管理における職種間の「信頼」に関する検討はほとんどみられない。本研究では、施設介護職員が歯科医師、歯科衛生士、看護師に対して抱く「信頼」の内容を明らかにすることを目的とする。
【対象と方法】徳島県の介護保険施設に勤務する介護職員217名を調査対象とし、2017年10月~2018年1月の期間に各施設に対して郵送法調査を実施した。分析項目は、口腔機能管理に対する関心の有無、口腔機能管理における他職種に対する信頼(専門能力保持、公正的判断、価値の類似性、権限委任)とした。統計分析には、一元配置分散分析及びBonferroniの多重比較検定を用いた。その際、有意水準を0.05に設定した。
【結果】対象者の性別は、男性28.1%、女性67.3%、平均年齢は41.4(±14.0)歳であった。現在の職場経験は平均96.1(±83.70)ヵ月、介護職経験は平均122.3(±82.52)ヵ月であった。口腔機能管理に関して「非常に関心がある」11.0%、「関心がある」55.0%と過半数が関心ありと回答した。口腔機能管理における信頼のいずれの項目も職種間に有意な差が認められた。そのうち、専門能力保持と価値の類似性は、歯科医師と看護師、歯科衛生士と看護師、歯科医師と歯科衛生士との間に有意な差が認められた。公正的判断と権限委任では、歯科医師と看護師、歯科衛生士と看護師との間に有意な差が認められ、歯科医師と歯科衛生士との間には有意な差は認められなかった。いずれの項目も看護師は歯科専門職と比較して得点が低く、専門能力保持は歯科医師、価値の類似性は歯科衛生士の得点が高かった。
【考察および結論】施設介護職員は、口腔機能管理において看護師よりも歯科専門職に対して信頼が厚く、歯科医師には専門的な見地で判断を下すこと、歯科衛生士には認識を共有することなど、性質の異なる信頼感を抱いている可能性が示唆された。
(COI 開示:なし)(徳島大学病院臨床研究倫理審査委員会 承認番号2915)
【対象と方法】徳島県の介護保険施設に勤務する介護職員217名を調査対象とし、2017年10月~2018年1月の期間に各施設に対して郵送法調査を実施した。分析項目は、口腔機能管理に対する関心の有無、口腔機能管理における他職種に対する信頼(専門能力保持、公正的判断、価値の類似性、権限委任)とした。統計分析には、一元配置分散分析及びBonferroniの多重比較検定を用いた。その際、有意水準を0.05に設定した。
【結果】対象者の性別は、男性28.1%、女性67.3%、平均年齢は41.4(±14.0)歳であった。現在の職場経験は平均96.1(±83.70)ヵ月、介護職経験は平均122.3(±82.52)ヵ月であった。口腔機能管理に関して「非常に関心がある」11.0%、「関心がある」55.0%と過半数が関心ありと回答した。口腔機能管理における信頼のいずれの項目も職種間に有意な差が認められた。そのうち、専門能力保持と価値の類似性は、歯科医師と看護師、歯科衛生士と看護師、歯科医師と歯科衛生士との間に有意な差が認められた。公正的判断と権限委任では、歯科医師と看護師、歯科衛生士と看護師との間に有意な差が認められ、歯科医師と歯科衛生士との間には有意な差は認められなかった。いずれの項目も看護師は歯科専門職と比較して得点が低く、専門能力保持は歯科医師、価値の類似性は歯科衛生士の得点が高かった。
【考察および結論】施設介護職員は、口腔機能管理において看護師よりも歯科専門職に対して信頼が厚く、歯科医師には専門的な見地で判断を下すこと、歯科衛生士には認識を共有することなど、性質の異なる信頼感を抱いている可能性が示唆された。
(COI 開示:なし)(徳島大学病院臨床研究倫理審査委員会 承認番号2915)