The 31st Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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記念シンポジウム

ライブ

健康長寿を支える老年歯科の決意

Sat. Nov 7, 2020 4:10 PM - 5:10 PM A会場

座長:水口 俊介(東京医科歯科大学大学院高齢者歯科学分野)

[KSY-02] 摂食嚥下リハビリテーションの黎明から定着へ

○戸原 玄1 (1. 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科医歯学系専攻老化制御学講座摂食嚥下リハビリテーション学分野)

【略歴】
1997年:
東京医科歯科大学歯学部歯学科卒業
1998-2002年:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科老化制御学系専攻高齢者歯科学分野大学院
1999-2000年:
藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座研究生
2001-2002年:
ジョンズホプキンス大学医学部リハビリテーション科研究生
2003-2004年:
東京医科歯科大学歯学部付属病院高齢者歯科 医員
2005-2007年:
東京医科歯科大学歯学部付属病院高齢者歯科 助手
東京医科歯科大学歯学部付属病院摂食リハビリテーション外来 外来医長
2008-2013年:
日本大学歯学部摂食機能療法学講座 准教授
2013-2020年:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科老化制御学系口腔老化制御学講座高齢者歯科学分野 准教授
2020年-:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科老化制御学系口腔老化制御学講座摂食嚥下リハビリテーション学分野 教授
東京医科歯科大学歯学部附属病院摂食嚥下リハビリテーション外来 教授
摂食嚥下に携わるようになってからおよそ20年になるが、自分が始めたおよそ20年前からは全く想像もできないほど摂食嚥下は普及してきていると思われる。自分が卒業したころの卒前教育で摂食嚥下の臨床を習った記憶はほぼないが、例えばVEというワード一つをとっても、今ではほとんどの歯科医療従事者は知っているのではないだろうか。ただ、本当にこの摂食嚥下リハビリテーションが歯科に定着してきたといえるかというとまたそれは別である。摂食嚥下の検査ができる、訓練指導ができる歯科医師は増えているけれども、それは摂食嚥下のごく一部に過ぎない。普及はしてきているものの、何かが足りないままなのではないだろうか。

このような臨床が歯科に定着したといえるようになるには何が必要なのか、摂食嚥下のその先に何をみたらいいのかを考えたい。言葉でまとめてしまうと臨床、研究、教育の充実ということになるだろうがそれでは解決策が見えないので、今回は自分の過去の経験も振り返って、個人として何を行動にうつすか、集団である学会として何をすべきかを考えてみたい。
東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会倫理審査委員会承認番号D2014-047, D-2105-503, D2016-082ICT。上記の内容に関して開示すべきCOIはありません。