[P一般-052] 義歯安定剤使用時の口腔機能評価
【目的】
義歯安定剤の適切な使用方法を指導する上で,義歯安定剤を使用している義歯装着者の使用実態を調査することは極めて重要である.ただ,咀嚼などの口腔機能をより快適にするために義歯安定剤を使用する者は多いと考えられているが,その使用理由や使用時の主観評価などの使用実態はあまり報告されていない.そこで本調査では,義歯安定剤の使用感等に関する主観評価を実施し,義歯安定剤の使用による口腔機能への影響を明らかにすることとした.
【方法】
義歯安定剤使用実態に関するWeb調査の有効回答者 5,935名のうち,同意が得られた義歯安定剤を使用する全部床義歯装着者に対して,義歯安定剤使用有無での義歯の使用感や口腔機能について主観的評価尺度である100㎜ VAS評価を実施した.なお,すべての統計処理は,対応のあるt検定(有意水準p<0.05)にて実施した.
【結果と考察】
義歯安定剤の使用理由について,本調査対象者で最も多かった回答は「よく噛めるため(65.5%)」であり,次いで「話しやすさのため(62.1%)」,「すい付きのため(58.6%)」の順で多かった.
義歯安定剤使用者全体のVAS評価について,上顎義歯の使用感では「動きにくさ」,「外れにくさ」,「歯茎にピッタリ合うか」,「違和感を感じる」,「食べかすが入るか」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.また,下顎義歯の使用感では「外れにくさ」,「歯茎にピッタリ合うか」,「違和感」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.口腔機能については「物や水が飲み込みやすいか」,「しゃべりやすいか」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.
以上の結果から,義歯安定剤の使用により,義歯使用時の「飲み込みやすさ」や「話しやすさ」などのQOLが改善傾向であることが示唆された.また,上顎義歯と下顎義歯の使用感を義歯安定剤の使用有無で比較すると有意にスコアが上昇している項目が下顎義歯の方が少なかったが,理由としてはN数が少なかったことが考えられるため今後追加検証していく予定である.
(COI開示:小林製薬株式会社)
(東京医科歯科大学歯学部 倫理審査委員会承認番号 D2018-057)
義歯安定剤の適切な使用方法を指導する上で,義歯安定剤を使用している義歯装着者の使用実態を調査することは極めて重要である.ただ,咀嚼などの口腔機能をより快適にするために義歯安定剤を使用する者は多いと考えられているが,その使用理由や使用時の主観評価などの使用実態はあまり報告されていない.そこで本調査では,義歯安定剤の使用感等に関する主観評価を実施し,義歯安定剤の使用による口腔機能への影響を明らかにすることとした.
【方法】
義歯安定剤使用実態に関するWeb調査の有効回答者 5,935名のうち,同意が得られた義歯安定剤を使用する全部床義歯装着者に対して,義歯安定剤使用有無での義歯の使用感や口腔機能について主観的評価尺度である100㎜ VAS評価を実施した.なお,すべての統計処理は,対応のあるt検定(有意水準p<0.05)にて実施した.
【結果と考察】
義歯安定剤の使用理由について,本調査対象者で最も多かった回答は「よく噛めるため(65.5%)」であり,次いで「話しやすさのため(62.1%)」,「すい付きのため(58.6%)」の順で多かった.
義歯安定剤使用者全体のVAS評価について,上顎義歯の使用感では「動きにくさ」,「外れにくさ」,「歯茎にピッタリ合うか」,「違和感を感じる」,「食べかすが入るか」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.また,下顎義歯の使用感では「外れにくさ」,「歯茎にピッタリ合うか」,「違和感」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.口腔機能については「物や水が飲み込みやすいか」,「しゃべりやすいか」の項目で義歯安定剤使用によりスコアが有意に上昇した.
以上の結果から,義歯安定剤の使用により,義歯使用時の「飲み込みやすさ」や「話しやすさ」などのQOLが改善傾向であることが示唆された.また,上顎義歯と下顎義歯の使用感を義歯安定剤の使用有無で比較すると有意にスコアが上昇している項目が下顎義歯の方が少なかったが,理由としてはN数が少なかったことが考えられるため今後追加検証していく予定である.
(COI開示:小林製薬株式会社)
(東京医科歯科大学歯学部 倫理審査委員会承認番号 D2018-057)