[SY2-1] 地域歯科医療や歯科保健事業に関する国の動向について
【略歴】
2010年3月:
鹿児島大学歯学部 卒業
2011年3月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 臨床研修修了
2015年3月:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
高齢者歯科学分野(旧全部床義歯補綴学分野)博士課程修了
2015年4月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 高齢者歯科学分野 医員
2017年4月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 高齢者歯科学分野 非常勤講師
2018年4月:
厚生労働省入省後、保険局医療課医療指導監査室 医療指導監査官
2019年7月:
厚生労働省老健局老人保健課 医療・介護連携技術推進官
2020年8月:
厚生労働省医政局歯科保健課 課長補佐(現職)
(所属学会)
公益社団法人日本補綴歯科学会 専門医(論文査読中)
一般社団法人日本老年歯科医学会 会員
2010年3月:
鹿児島大学歯学部 卒業
2011年3月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 臨床研修修了
2015年3月:
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
高齢者歯科学分野(旧全部床義歯補綴学分野)博士課程修了
2015年4月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 高齢者歯科学分野 医員
2017年4月:
東京医科歯科大学歯学部附属病院 高齢者歯科学分野 非常勤講師
2018年4月:
厚生労働省入省後、保険局医療課医療指導監査室 医療指導監査官
2019年7月:
厚生労働省老健局老人保健課 医療・介護連携技術推進官
2020年8月:
厚生労働省医政局歯科保健課 課長補佐(現職)
(所属学会)
公益社団法人日本補綴歯科学会 専門医(論文査読中)
一般社団法人日本老年歯科医学会 会員
人生100年時代の到来を見据え、国民が全ての年代において健康で活躍し安心できる全世代型の社会保障が求められている。特に、2040年頃には高齢者人口がピークを迎え、現役世代が急激に減少するため、いかに社会全体の活力の維持・向上を図っていくかが重要な課題となる。
こうした課題に対しては、高齢者を含めた国民誰もが、よりよく元気に活躍できるような基盤の一つとして、日常生活に制限のない期間である健康寿命の延伸が必要であり、令和元年、厚生労働省から「健康寿命延伸プラン」が発表された。この中の介護予防・フレイル対策の一つが、「保健事業と介護予防の一体的な実施」であり、市町村が市民に身近な立場からきめ細かいサービスを提供することができるように一部法改正を行い、75歳以上高齢者に対する後期高齢者広域連合の保健事業を、市町村が介護保険の地域支援事業等と一体的に実施することができるよう、国、広域連合、市町村の役割等について定めるとともに、市町村等において、各高齢者の医療・健診・介護情報等を一括して把握できるよう規定の整備等が行われた。
実際に、市町村が保健事業と介護予防を一体的に実施するイメージとしては、まず、地域において事業全体のコーディネートを医療専門職が担い、医療・介護データを分析して健康課題を把握するとともに、健康課題を抱える高齢者等を特定し、必要に応じてアウトリーチ(訪問型)支援を行いながら、医療介護サービスにつなげるようにしていく。また、これまで保健事業で行っていた疾病予防・重症化予防と併せて介護予防も行っていく。さらに、地域の医療関係団体等と連携を図りながら、医療専門職が通いの場等にも積極的に関与することを推進し、フレイル予防にも着眼した高齢者への支援を行っていくという流れになる。このような取組を効果的・効率的に行っていくため、地域の医療関係団体や医療専門職には、具体的なメニューや事業全体に対する助言や指導が今後期待される。歯科医師や歯科衛生士においても、口腔機能や食生活等のQOLの観点だけではなく、口腔の健康と全身の健康との関係性の観点から、口腔の健康づくりに関する助言等が重要となってくる。
また、現在の新型コロナウイルスの感染拡大下において、地域歯科医療や歯科保健事業を国民に継続して提供していくために、厚生労働省が示している感染防止対策等についてもお伝えしたい。
(COI開示:なし)