一般社団法人日本老年歯科医学会 第32回学術大会

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教育

[P一般-064] コロナ窩で介護老人福祉施設研修に非接触型研修を行った効果

○立松 正志1 (1. クリニックサンセール清里)

目的
介護老人福祉施設で効果的に訪問歯科診療ならびに訪問歯科衛生指導を行うためには訪問施設先への情報提供が効果的に行われる必要がある。従来は訪問施設先毎に研修予定日を年間計画として策定して実施していたが、コロナ禍のため3密を避ける目的で非接触型研修(以下オンラインおよびビデオ研修)を行った。そこで今回、実施施設の職員にアンケートならびに確認アンケートを行い、実施効果を調査した。
方法
 当院にて歯科訪問診療を行い、口腔衛生管理指導を行っている利用者がいる介護老人福祉施設の勤務スタッフのうち、オンライン受講者ならびにビデオ受講者を対象とした。アンケート項目は講習内容に対する評価、学習内容に対する理解度、演題内容に対する関心度合等の項目について10段階で記入してもらい調査した。確認アンケートは10項目設定し回答を集計した。
結果および考察
 対象施設での受講者数363名中回答を得られたのは182名で回答率は50.4%であった。講演内容に対する評価はほどよい内容に相当する5が最頻値であった。講演内容に対する理解度は大変よく分かったに相当する10が最頻値であった。講演内容に対する関心度とても関心があるに相当する10が最頻値であった。受講者に行った確認アンケートの確認項目の正解数は10項目中最頻値が9であった。受講内容については演者の適切な話し方によって理解が得られたと考えられた。講演内容の関心度はとても高い関心度で、興味を持って受講していたと考えられた。確認アンケートに関しては正解数の最頻値が9であり中央値も8であったことから講演内容は受講者にオンライン研修であっても効果があったと考えられた。またビデオ研修の群でもほぼ同様な結果であったことから講演内容は受講者にビデオ研修であっても効果があったと考えられた。各確認項目の正解率のオンライン研修では最高値が96.2%、最低値は52.8%、ビデオ研修では最高値が97.7%、最低値は42.6%であった。それぞれの群で確認アンケートの各設問の正解率の傾向は異なった。今後は確認アンケートで差がみられた確認項目にアンケート回答がどのように影響を及ぼしているか精査すると共に、オンライン受講者ならびにビデオ受講者のみならず配布したレジュメのみの研修者に対する研修効果も分析する予定である。
COI開示:なし
倫理審査:所属機関にて承認済み