[課題1-1] 急性期脳卒中患者における退院時の経口摂取状況と口腔機能の関連
【目的】脳卒中は罹患する人の多くが高齢者と推察されることから、超高齢社会の日本において重要な問題であり、脳機能低下に伴う口腔機能の低下を認めることが多く、急性期には嚥下障害がほぼ必発であることから、QOLや全身状態に関連しうる栄養摂取方法へ影響を与えることが想定される。そこで本研究では、急性期脳卒中患者を対象として、急性期病院退院時に経口摂取を獲得できなかった患者の特性を解明することを目的に調査を行い、口腔健康管理の在り方を検討した。
【方法】対象者は2016年4月から2019年3月の間に、脳卒中を発症して東京医科歯科大学医学部附属病院に入院し、口腔健康管理を受けた脳卒中患者216名とした。調査項目は、患者基本情報、現在歯数、機能歯数、意識レベル、運動機能(mRS)、手術有無、誤嚥性肺炎発症有無、Alb、CRPとした。栄養摂取方法(FOIS)、摂食嚥下障害の重症度(DSS)、口腔衛生状態(OHAT)、舌運動は初診時および退院時にて調査した。退院時のFOISによって、経管栄養群(FOIS:1-2)と経口栄養群(FOIS:3-7)の2群に分類して検討を行った。統計学的手法はχ2検定、Mann-Whitney U検定、2項ロジスティック回帰分析とし、有意水準は5%とした。
【結果と考察】退院時の経管栄養群(68名)と経口栄養群(148名)において有意に差がみられた項目は年齢、肺炎発症有無、在院日数、入院から依頼までの日数、介入回数、現在歯数、機能歯数であった(p<0.001)。また、退院時におけるOHAT合計点数、意識レベル、mRS、DSS、FOIS、Alb、CRP、舌運動の項目でも2群間に有意な差がみられた(p<0.001)。また、退院時における経口摂取有無を従属変数として多変量解析を行った。独立変数には食事内容と嚥下機能の乖離の可能性を踏まえてDSSを選択し、その他に肺炎発症や手術有無を調整した。結果、退院時に経口摂取を獲得できない要因に、退院時DSS(p<0.001)、退院時OHAT合計点数(p=0.041)が抽出された。以上より、急性期脳卒中患者における退院時の経口摂取の有無は、嚥下機能だけでなく、口腔環境も関連することが明らかになり、早期からの摂食嚥下リハビリテーションと口腔健康管理を行うことの必要性が示唆された。
東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会 D2015-503
【方法】対象者は2016年4月から2019年3月の間に、脳卒中を発症して東京医科歯科大学医学部附属病院に入院し、口腔健康管理を受けた脳卒中患者216名とした。調査項目は、患者基本情報、現在歯数、機能歯数、意識レベル、運動機能(mRS)、手術有無、誤嚥性肺炎発症有無、Alb、CRPとした。栄養摂取方法(FOIS)、摂食嚥下障害の重症度(DSS)、口腔衛生状態(OHAT)、舌運動は初診時および退院時にて調査した。退院時のFOISによって、経管栄養群(FOIS:1-2)と経口栄養群(FOIS:3-7)の2群に分類して検討を行った。統計学的手法はχ2検定、Mann-Whitney U検定、2項ロジスティック回帰分析とし、有意水準は5%とした。
【結果と考察】退院時の経管栄養群(68名)と経口栄養群(148名)において有意に差がみられた項目は年齢、肺炎発症有無、在院日数、入院から依頼までの日数、介入回数、現在歯数、機能歯数であった(p<0.001)。また、退院時におけるOHAT合計点数、意識レベル、mRS、DSS、FOIS、Alb、CRP、舌運動の項目でも2群間に有意な差がみられた(p<0.001)。また、退院時における経口摂取有無を従属変数として多変量解析を行った。独立変数には食事内容と嚥下機能の乖離の可能性を踏まえてDSSを選択し、その他に肺炎発症や手術有無を調整した。結果、退院時に経口摂取を獲得できない要因に、退院時DSS(p<0.001)、退院時OHAT合計点数(p=0.041)が抽出された。以上より、急性期脳卒中患者における退院時の経口摂取の有無は、嚥下機能だけでなく、口腔環境も関連することが明らかになり、早期からの摂食嚥下リハビリテーションと口腔健康管理を行うことの必要性が示唆された。
東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会 D2015-503