一般社団法人日本老年歯科医学会 第33回学術大会

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共催セミナー » [ランチョンセミナー4] 新しい咬合力計測システムについて

ランチョンセミナー4
新しい咬合力計測システムについて

2022年6月11日(土) 12:30 〜 13:30 第4会場 (新潟県民会館 2F 小ホール)

座長:池邉 一典(大阪大学大学院歯学研究科有床義歯補綴学・高齢者歯科学分野 教授)

共催:住友理工株式会社

[LS4] 新しい咬合力計測システムについて:口腔機能を測りその結果を考える

○平野 浩彦 (東京都健康長寿医療センター病院歯科口腔外科,研究所 自立促進と精神保健研究チーム)

【略歴】
東京都健康長寿医療センター
病院:歯科口腔外科部長
研究所:自立促進と精神保健研究チーム研究部長

日本大学松戸歯学部卒業 医学博士
平成2年 東京都老人医療センター 歯科口腔外科 研修医
平成3年 国立東京第二病院 口腔外科 研修医
平成4年 東京都老人医療センター 歯科口腔外科主事、
平成14年 同センター医長
(東京都老人医療センター・東京都老人総合研究所の組織編成により東京都健康長寿医療センターへ名称変更)
平成21年 東京都健康長寿医療センター研究所 専門副部長
平成28年 同センター病院 歯科口腔外科 部長
平成31年 同センター研究所 口腔保健と栄養研究テーマ研究部長(兼任)
令和4年~ 現職

日本老年学会 理事
日本サルコぺニア・フレイル学会 理事
日本老年歯科医学会 理事・専門医・指導医・摂食機能療法専門歯科医師
日本口腔検査学会 理事
日本老年医学会 代議員
日本大学 客員教授・東京歯科大学 非常勤講師・昭和大学歯学部 非常勤講師
【抄録】
 8020運動達成者の割合が5割を越え、高齢期の歯科口腔保健活動目的の一つにオーラルフレイル管理が加わった。さらに口腔機能低下症が歯科保険病名として導入され、口腔領域の機能に注目が高まっている。その一方で、口腔機能管理を検討する上で口腔の特異性に配慮する必要性も指摘されている。健康寿命延伸で注目される高齢期歩行機能の管理に目を向けると、当然であるが直立二足歩行を前提とした疫学データを基に課題が把握され標準化された管理法が提案されている。一方、高齢者の口腔環境(現在歯数、機能歯数など)は多様であり、その多様性さらには咀嚼筋などの加齢変化に応じた口腔機能管理に関する整理が必要であろう。
 日本老年歯科医学会では「口腔機能低下症とオーラルフレイルに関するワークショップ」(学会HPに報告書公開)が令和3年12月に開催され活発な議論が交わされた。その中で、口腔機能低下症検査項目(口腔衛生,口腔乾燥,咬合力,舌口唇運動機能,舌圧,咀嚼機能,嚥下機能)の結果解釈についての議論、さらには新しい測定機器導入の提案も行われた。
 本セミナーでは、口腔機能低下症おける各測定項目の特性を踏まえた測定結果の解釈、さらに歯科用咬合力計として新たに医療機器登録(医療機器登録番号 23B2X10022000004)された、静電容量型感圧センサシートを用いた咬合力計に関しての紹介を行う。