[O5-01] 三叉神経中脳路核神経細胞の加齢及び神経変性によるアミロイドβオリゴマーの拡散について
【目的】
アルツハイマー病(AD)の発症において神経細胞の加齢と、アミロイドβ(Aβ)オリゴマーの拡散が着目されているがその相関は未だ明確ではない。我々は、三叉神経中脳路核(Vmes)神経細胞の神経細胞内にオートファジー 機構があり、老化と関連する細胞内の代謝に関わっていることを報告した。本研究は、ADモデルマウスのVmes神経細胞内Aβオリゴマーの拡散Vmesのオートファジーと関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】
2~8ヶ月齢3xTg-ADマウスを用い麻酔、ホルマリン固定後凍結切片を作成した。Aβ、Aβオリゴマー、オートファゴゾームのマーカーであるLC3、小胞体のマーカーであるHeme oxygenase(HO)-1に対する抗体を用い免疫染色を行なった。比較対象としてAmyloid precursor protein (APP)ノックインマウスを用いた。本研究は鹿児島大学動物実験委員会より認可されている(D200016)。
【結果と考察】
抗Aβ抗体(6E10)を用いてAβの局在は、Aβの過剰発現のため、3xTg-ADマウスではオートファゴゾームと思われるLC3, HO-1陽性の膜状構造に強いAβの発現が認められた。APPノックインマウスでもVmes神経細胞内に同様の構造は認められたがAβは3xTg-ADマウスに比べ弱かった。AβオリゴマーはいずれのマウスでもでもVmes神経細胞内で広く分布していた。Vmes神経細胞内のAβオリゴマーは生後2ヶ月の若いマウスでも局在しており、細胞内でほとんどが処理され細胞外にはあまり出されていなかった。一方、加齢に伴い、細胞外へAβオリゴマーの拡散はそれほど多くなく、高齢でも神経細胞のオートファージー機構が働いているものと思われた。APPノックインマウスはAβの発現は少ないもののAβオリゴマーの細胞外への拡散量が多く、APPノックインマウスが老人斑の形成が3xTg-ADマウスより多く存在するのは、老人斑形成の核となるAβオリゴマーの細胞外への拡散量が多いためと推測された。(COI開示:なし)
アルツハイマー病(AD)の発症において神経細胞の加齢と、アミロイドβ(Aβ)オリゴマーの拡散が着目されているがその相関は未だ明確ではない。我々は、三叉神経中脳路核(Vmes)神経細胞の神経細胞内にオートファジー 機構があり、老化と関連する細胞内の代謝に関わっていることを報告した。本研究は、ADモデルマウスのVmes神経細胞内Aβオリゴマーの拡散Vmesのオートファジーと関連を明らかにすることを目的とした。
【方法】
2~8ヶ月齢3xTg-ADマウスを用い麻酔、ホルマリン固定後凍結切片を作成した。Aβ、Aβオリゴマー、オートファゴゾームのマーカーであるLC3、小胞体のマーカーであるHeme oxygenase(HO)-1に対する抗体を用い免疫染色を行なった。比較対象としてAmyloid precursor protein (APP)ノックインマウスを用いた。本研究は鹿児島大学動物実験委員会より認可されている(D200016)。
【結果と考察】
抗Aβ抗体(6E10)を用いてAβの局在は、Aβの過剰発現のため、3xTg-ADマウスではオートファゴゾームと思われるLC3, HO-1陽性の膜状構造に強いAβの発現が認められた。APPノックインマウスでもVmes神経細胞内に同様の構造は認められたがAβは3xTg-ADマウスに比べ弱かった。AβオリゴマーはいずれのマウスでもでもVmes神経細胞内で広く分布していた。Vmes神経細胞内のAβオリゴマーは生後2ヶ月の若いマウスでも局在しており、細胞内でほとんどが処理され細胞外にはあまり出されていなかった。一方、加齢に伴い、細胞外へAβオリゴマーの拡散はそれほど多くなく、高齢でも神経細胞のオートファージー機構が働いているものと思われた。APPノックインマウスはAβの発現は少ないもののAβオリゴマーの細胞外への拡散量が多く、APPノックインマウスが老人斑の形成が3xTg-ADマウスより多く存在するのは、老人斑形成の核となるAβオリゴマーの細胞外への拡散量が多いためと推測された。(COI開示:なし)