The 33rd Congress of the Japanese Society of Gerodontology

Presentation information

シンポジウム

シンポジウム » [シンポジウム10] 在宅歯科医療シンポジウム:機能改善を望めない高齢患者の歯科診療指針策定のためのケーススタディ

シンポジウム10
在宅歯科医療シンポジウム:機能改善を望めない高齢患者の歯科診療指針策定のためのケーススタディ

Sun. Jun 12, 2022 10:10 AM - 11:30 AM 第1会場 (りゅーとぴあ 2F コンサートホール)

座長:佐藤 裕二(昭和大学歯学部高齢者歯科学講座 教授)、小玉 剛(日本歯科医師会 常務理事)

企画:在宅歯科医療委員会
*認定制度指定研修

[SY10-4] 機能改善を望めない高齢患者の歯科診療指針策定のためのケーススタディ

○猪原 光 (猪原歯科・リハビリテーション科)

【略歴】
2000年 東京都立大学工学部応用化学科 卒業
2005年 東京医科歯科大学歯学部歯学科 学士編入学・同卒業
2006-10年 国立感染症研究所 細菌第一部 口腔細菌感染症室 研究員
2009年 東京医科歯科大学大学院 高齢者歯科学分野修了(博士(歯学))
2010年 東京都立多摩総合医療センター 精神科研修生 
2010-11年 カナダ・エドモントン市 ミザリコーディア・コミュニティ病院 摂食嚥下分野留学
2011年 医療法人社団敬崇会 猪原歯科・リハビリテーション科 訪問診療部部長
2021年 グロービス経営大学院 経営研究科 在学中
現在、東京医科歯科大学歯学部口腔保健学科、九州歯科大学歯学部口腔保健学科 非常勤講師
【抄録】
当院は約70年前に開業した広島県福山市にある歯科主導型の医科歯科併設診療所であり、スタッフ総数45名である。1990年より歯科訪問診療を開始し、当初は主に在宅と精神科病院への訪問を行っていた。2011年に演者が赴任し、訪問診療部を立ち上げ、摂食嚥下リハビリテーションも開始した。また2015年には近隣の脳神経センター大田記念病院において歯科開設に協力し、脳卒中や神経難病の退院患者も多く担当している。直近では、月平均436件の訪問診療を実施し、訪問先における患者宅と施設の割合は、1:3となっている。
当院が担当している在宅患者の多くは、在宅主治医からの紹介であり、看取りまでを見据えた依頼であることが多い。特に終末期は、口腔乾燥やカンジダ症など、口腔にトラブルが発生することも多く歯科介入が重要である。人生の完成期とも言える大切な時期に関わらせて頂けることは、自身も含めたスタッフの大きなやりがいにつながっている。