[SY12-2] 美味しいを地域で支えよう!「くりやま健口になちゃうかい!?」の取り組み
【略歴】
1989年天使女子短期大学食物栄養学科卒業後、2014年学士習得、2022年天使大学大学院看護研究科前期博士課程(修士)卒業、1989年 中村記念病院入職、2002年 栗山赤十字病院に入職し現在に至る。①資格:管理栄養士、在宅訪問栄養管理指導士、糖尿病療養指導士、人間ドックアドバイザー ②学会・研究会:北海道胃瘻研究会世話人、日本在宅栄養管理学会理事・北海道ブロック長、日本褥瘡学会・在宅ケア推進協会理事、くりやま健口になっちゃう会世話人、栗山町地域包括運営協議会副委員長、栗山町高齢者保健福祉計画介護保険事業計画策定委員会副委員長、③共同著書:『PEGケアの最新技術』昭林社、『在宅栄養管理のプロになる!』医学と看護社、『認知症ケアについて』第一出版、『MNAガイドブック』医歯薬出版、『おうちで作る介護食クッキング入門』など。
1989年天使女子短期大学食物栄養学科卒業後、2014年学士習得、2022年天使大学大学院看護研究科前期博士課程(修士)卒業、1989年 中村記念病院入職、2002年 栗山赤十字病院に入職し現在に至る。①資格:管理栄養士、在宅訪問栄養管理指導士、糖尿病療養指導士、人間ドックアドバイザー ②学会・研究会:北海道胃瘻研究会世話人、日本在宅栄養管理学会理事・北海道ブロック長、日本褥瘡学会・在宅ケア推進協会理事、くりやま健口になっちゃう会世話人、栗山町地域包括運営協議会副委員長、栗山町高齢者保健福祉計画介護保険事業計画策定委員会副委員長、③共同著書:『PEGケアの最新技術』昭林社、『在宅栄養管理のプロになる!』医学と看護社、『認知症ケアについて』第一出版、『MNAガイドブック』医歯薬出版、『おうちで作る介護食クッキング入門』など。
【抄録】
団塊の世代がすべて後期高齢者に移行する2025年には、高齢化率は30%となり、我が国の高齢化はますます進展することとなります。私が住んでいる北海道栗山町も、高齢化率が40%を超え、元気な高齢者が子育て世代をも支えるという状況となっています。高齢者が多くかかる疾病も全国的に同じ状況が見られ、悪性腫瘍が多く次いで循環器系の疾患です。悪性腫瘍や循環器系疾患は、生活習慣病とされ動脈硬化の進展が主な原因と考えられます。一方で高齢者は、フレイルの概念があり、対策の必要性が議論されています。フレイルは、加齢に伴い複数の生理学的要因が蓄積したことに起因する老年症候群であり、恒常性予備力が低下し、ストレスに耐える能力が低下するため、合併慢性疾患や障害の割合が高く、転倒、入院、そして生命予後に影響を与えるとされています。よく噛む!美味しく食べる口をつくる!ということが大切と考えます。そしてフレイルは栄養状態との関連が深く、フレイルの予防には栄養介入の効果があるとされ、運動療法との併用療法が特に推奨されています1)。高齢者のQOLを維持するために、生活習慣病の重症化予防を図り、高齢者が自立して適切な生活習慣を営めることを目標に栄養教育を行って、適切な栄養摂取をはじめとする生活習慣の改善を目指すために、平成24年、「くりやま健口になっちゃう会」がつくられました。メンバーは栗山町の歯科医師、開業医師、地域の方々となっています。現在はコロナウィルスの影響で勉強会の開催は控えておりますが、小さな講和は各町内会単位で続けております。美味しく食べるを支える為に、地道な活動ではありますが、会の開催を重ね、現在は、当院の歯科回診にもつながっております。私自身は在宅訪問栄養食事指導も行っており、歯科医師の先生には在宅訪問による連携も行い、歯科の先生方には在宅患者の美味しいを支えるためにご尽力いただいております。今回、様々な地域多職種連携による食を支えることを中心にご報告できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。参考文献:1)荒井 秀典:フレイル診療ガイド. 日本老年医学会・ライフ・サイエンス,東京,2018,pp.9
団塊の世代がすべて後期高齢者に移行する2025年には、高齢化率は30%となり、我が国の高齢化はますます進展することとなります。私が住んでいる北海道栗山町も、高齢化率が40%を超え、元気な高齢者が子育て世代をも支えるという状況となっています。高齢者が多くかかる疾病も全国的に同じ状況が見られ、悪性腫瘍が多く次いで循環器系の疾患です。悪性腫瘍や循環器系疾患は、生活習慣病とされ動脈硬化の進展が主な原因と考えられます。一方で高齢者は、フレイルの概念があり、対策の必要性が議論されています。フレイルは、加齢に伴い複数の生理学的要因が蓄積したことに起因する老年症候群であり、恒常性予備力が低下し、ストレスに耐える能力が低下するため、合併慢性疾患や障害の割合が高く、転倒、入院、そして生命予後に影響を与えるとされています。よく噛む!美味しく食べる口をつくる!ということが大切と考えます。そしてフレイルは栄養状態との関連が深く、フレイルの予防には栄養介入の効果があるとされ、運動療法との併用療法が特に推奨されています1)。高齢者のQOLを維持するために、生活習慣病の重症化予防を図り、高齢者が自立して適切な生活習慣を営めることを目標に栄養教育を行って、適切な栄養摂取をはじめとする生活習慣の改善を目指すために、平成24年、「くりやま健口になっちゃう会」がつくられました。メンバーは栗山町の歯科医師、開業医師、地域の方々となっています。現在はコロナウィルスの影響で勉強会の開催は控えておりますが、小さな講和は各町内会単位で続けております。美味しく食べるを支える為に、地道な活動ではありますが、会の開催を重ね、現在は、当院の歯科回診にもつながっております。私自身は在宅訪問栄養食事指導も行っており、歯科医師の先生には在宅訪問による連携も行い、歯科の先生方には在宅患者の美味しいを支えるためにご尽力いただいております。今回、様々な地域多職種連携による食を支えることを中心にご報告できればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。参考文献:1)荒井 秀典:フレイル診療ガイド. 日本老年医学会・ライフ・サイエンス,東京,2018,pp.9