[P41] テキストマイニングで探るカムカム健康プログラムの行動変容効果
【目的】
カムカム健康プログラム(CCP)はオーラルフレイル予防を目的に,楽しく口の健康意識を高め,食と健康の行動変容を促す複合プログラムである。本調査では,CCPの参加を通して,参加者の食と口の健康に関する意識変化を,テキストマイニングにより明らかにすることを目的とした。
【方法】
長野県と愛知県で実施したCCPの参加者271名を対象とした。月1回「噛む力を鍛え,栄養をしっかりと取る」ためのカムカム弁当とともに,口の健康と栄養・食事に関する講話を30分聴講するプログラムを6回実施後,「プログラムの感想」と「これから気を付けること」を自由記載で回答してもらった。分析にはKH Coder(樋口、2014)を用い,共起ネットワーク分析を行った。
【結果と考察】
総抽出語数(分析対象のテキストから抽出された語の数)は「感想」が7,212件、「これから」が5,257件であった。総段落数(連続した文の集まり)は,「感想」では411,「これから」では318であった。「感想」と「これから」のどちらも,“食べる”という語が最も多く抽出され,それぞれ110件,66件であった。 共起ネットワークから,「感想」では“栄養バランス”,“食材の味付けや切り方の違い”,“噛む回数“,“固いものが好き”,“普段の食事との違いや気づき”,“カムカム弁当の感想”の8つのサブグループに分けられた。カムカム弁当の栄養バランスや味付けの感想とともに,噛むことの大切さなどの記述がみられた。「これから」では“口腔・全身の健康への気づき”,“定期的な歯科受診をしたい”,“フレイル予防としての運動の重要性”,“食材のバランスに気を付けたい”,“自分でカムカムメニューを作りたい”,“具体的な食材例”,“食材の調理方法を工夫したい”,“今後取り入れること”の8つのサブグループに分類できた。毎日の調理の中で栄養バランスに気を付けるとともに,よく噛むために調理方法を工夫したいといった意識や行動に関する記載が多くみられた。共起ネットワーク分析により,CCPの参加を通して,参加者の口や食に対する気づきが促され,調理方法の工夫や口の健康を維持するための行動変容につながる可能性が示唆された。(COI開示:なし)(東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号 D2021-004)
カムカム健康プログラム(CCP)はオーラルフレイル予防を目的に,楽しく口の健康意識を高め,食と健康の行動変容を促す複合プログラムである。本調査では,CCPの参加を通して,参加者の食と口の健康に関する意識変化を,テキストマイニングにより明らかにすることを目的とした。
【方法】
長野県と愛知県で実施したCCPの参加者271名を対象とした。月1回「噛む力を鍛え,栄養をしっかりと取る」ためのカムカム弁当とともに,口の健康と栄養・食事に関する講話を30分聴講するプログラムを6回実施後,「プログラムの感想」と「これから気を付けること」を自由記載で回答してもらった。分析にはKH Coder(樋口、2014)を用い,共起ネットワーク分析を行った。
【結果と考察】
総抽出語数(分析対象のテキストから抽出された語の数)は「感想」が7,212件、「これから」が5,257件であった。総段落数(連続した文の集まり)は,「感想」では411,「これから」では318であった。「感想」と「これから」のどちらも,“食べる”という語が最も多く抽出され,それぞれ110件,66件であった。 共起ネットワークから,「感想」では“栄養バランス”,“食材の味付けや切り方の違い”,“噛む回数“,“固いものが好き”,“普段の食事との違いや気づき”,“カムカム弁当の感想”の8つのサブグループに分けられた。カムカム弁当の栄養バランスや味付けの感想とともに,噛むことの大切さなどの記述がみられた。「これから」では“口腔・全身の健康への気づき”,“定期的な歯科受診をしたい”,“フレイル予防としての運動の重要性”,“食材のバランスに気を付けたい”,“自分でカムカムメニューを作りたい”,“具体的な食材例”,“食材の調理方法を工夫したい”,“今後取り入れること”の8つのサブグループに分類できた。毎日の調理の中で栄養バランスに気を付けるとともに,よく噛むために調理方法を工夫したいといった意識や行動に関する記載が多くみられた。共起ネットワーク分析により,CCPの参加を通して,参加者の口や食に対する気づきが促され,調理方法の工夫や口の健康を維持するための行動変容につながる可能性が示唆された。(COI開示:なし)(東京医科歯科大学歯学部倫理審査委員会承認番号 D2021-004)