[P60] 某歯科医師会附属高齢者歯科診療所における患者満足度調査について
【目的】
某歯科医師会附属たんぽぽ歯科診療所(以下,たんぽぽ)は,区内の一般歯科医院への通院が困難な高齢者等への歯科診療の提供を目的に1990年(平成2年)に開所し,今年度で33年を迎える。たんぽぽの診療の特徴は,固定診療と訪問診療の2本だて,いわゆる「葛飾方式」での診療である。
固定診療においては,内科医・看護師が常駐して処置前後の患者状態のチェックや急変時の対応を行なっている。また患者のADLを考慮した特殊医療機器も備えており,有病高齢者の診療を安全に行う環境が整えられている。これにより,開所当初から行政と協力して寝台車による患者送迎を行っており,通常の訪問診療では対応困難な患者や処置内容に対しても一般歯科医院と変わらない診療が提供可能であり,搬送から診療まで一体とした歯科診療体制が構築されている。
今回,たんぽぽを利用する患者または家族を対象に,当番歯科医師による聞き取り調査を行い,固定診療と訪問診療における現状と課題を検討したので報告する。
【方法】
調査期間内にたんぽぽを利用した患者または家族へアンケート形式による満足度調査を実施した。聞き取りは当番歯科医師,歯科衛生士が行った。
調査期間:令和4年10月1日~令和4年12月31日
【結果と考察】
期間中に79件の回答を得,内訳は患者本人6名,介助者等73名であった。
アンケート結果として,固定・訪問診療ともに,担当歯科医師,歯科衛生士の接遇,処置内容には概ね高い満足度が得られ,患者送迎サービスに関しても,高い満足度を示したが,輪番制で毎回担当医が代わること,診療日の少なさについてやや不満が見られた。
たんぽぽを知るきっかけとしては,かかりつけ歯科医からの紹介が最も多く,次いでケアマネージャー,区の広報紙の順であった。
今後の継続利用の希望については,送迎サービスの継続を含め継続利用希望が多く,地域の高齢者歯科医療を担う手段として今後も継続が望まれている一方,輪番制で担当医が固定でないことや週末のみの診療であることには改善を求める意見もあり,今後の課題と思われた。
(COI開示:なし)
(葛飾区歯科医師会倫理委員会承認番号:2022‐001)
某歯科医師会附属たんぽぽ歯科診療所(以下,たんぽぽ)は,区内の一般歯科医院への通院が困難な高齢者等への歯科診療の提供を目的に1990年(平成2年)に開所し,今年度で33年を迎える。たんぽぽの診療の特徴は,固定診療と訪問診療の2本だて,いわゆる「葛飾方式」での診療である。
固定診療においては,内科医・看護師が常駐して処置前後の患者状態のチェックや急変時の対応を行なっている。また患者のADLを考慮した特殊医療機器も備えており,有病高齢者の診療を安全に行う環境が整えられている。これにより,開所当初から行政と協力して寝台車による患者送迎を行っており,通常の訪問診療では対応困難な患者や処置内容に対しても一般歯科医院と変わらない診療が提供可能であり,搬送から診療まで一体とした歯科診療体制が構築されている。
今回,たんぽぽを利用する患者または家族を対象に,当番歯科医師による聞き取り調査を行い,固定診療と訪問診療における現状と課題を検討したので報告する。
【方法】
調査期間内にたんぽぽを利用した患者または家族へアンケート形式による満足度調査を実施した。聞き取りは当番歯科医師,歯科衛生士が行った。
調査期間:令和4年10月1日~令和4年12月31日
【結果と考察】
期間中に79件の回答を得,内訳は患者本人6名,介助者等73名であった。
アンケート結果として,固定・訪問診療ともに,担当歯科医師,歯科衛生士の接遇,処置内容には概ね高い満足度が得られ,患者送迎サービスに関しても,高い満足度を示したが,輪番制で毎回担当医が代わること,診療日の少なさについてやや不満が見られた。
たんぽぽを知るきっかけとしては,かかりつけ歯科医からの紹介が最も多く,次いでケアマネージャー,区の広報紙の順であった。
今後の継続利用の希望については,送迎サービスの継続を含め継続利用希望が多く,地域の高齢者歯科医療を担う手段として今後も継続が望まれている一方,輪番制で担当医が固定でないことや週末のみの診療であることには改善を求める意見もあり,今後の課題と思われた。
(COI開示:なし)
(葛飾区歯科医師会倫理委員会承認番号:2022‐001)