[O5-4] 要介護高齢者歯科診療におけるパノラマX線写真による骨粗鬆症スクリーニング
【目的】 骨粗鬆症は要介護高齢者において高頻度に認められる疾患であり、歯科においても歯周病管理やMRONJに対する適切な医療連携等において極めて重要な疾患である。近年歯科の領域から、歯科において多用されるパノラマX線写真が骨粗鬆症のスクリーニングに利用できることが発信されている。当診療所は藤沢市から委託を受けた主に市内の要介護高齢者に対する歯科診療を行っており、日常的にパノラマX線写真を撮影している。今回その画像を用いて要介護高齢者歯科診療においての骨粗鬆症スクリーニングの有用性を調査した。 【方法】 藤沢市南部歯科診療所にて 2013 年 10 月から 2024年 1月までの間に受診した初診患者447人のうちパノラマX線写真を撮影した 250人(男性 121,女性 129人,平均年齢 歳)を対象とした。 調査項目は年齢・性別のほか、田口らによるパノラマX線写真上の下顎骨下縁形態分類と下顎骨皮質骨の厚さを測定し骨粗鬆症の既往との関連性を調べた。【結果と考察】 要介護高齢者という事情から撮影時体位保持が困難で、十分な評価が行えない例が多かった。その中で評価の対象になりえた234例で調査した。田口らによる下顎骨皮質骨形態分類が3型であったのは女性14例、男性2例と圧倒的に女性が多かった。2型においても女性64例、男性21例と女性に多かった。そのうち受診時に骨粗鬆症の診断を受けていたのは2~3型で女性24例、男性で2型の2例だけであった。要介護の現場においては男性は骨粗鬆症の管理に乏しいことが示唆された。 (COI開示:なし) (藤沢市歯科医師会 倫理審査委員会承認番号 2023-007)