一般社団法人日本老年歯科医学会 第35回学術大会

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連携医療・地域医療-1(質疑応答)

2024年6月29日(土) 10:40 〜 11:40 ポスター会場 (大ホールC)

[P-25] 地域における「お口の機能チェック票」を用いた取り組み

○岡田 尚則1、大河 貴久1、水野 昭彦1、奥野 博喜1 (1. 京都府歯科医師会)

【目的】 超高齢社会において、高齢者の日常生活動作が障害されて要介護状態にならないように、早期からフレイルへの関心を高める取り組みが求められているなかで、京都府歯科医師会地域保健部では行政からの受託事業として、高齢者でも簡単に取り組めるオーラルフレイルのイラスト付きセルフチェック票の「お口の機能チェック票」を作成した。今後、高齢者のお口の健康に繋がる取り組みを行うために、地域包括支援センターや地域介護予防推進センター等で開催された口腔機能向上教室で地域の要望について意識調査を行った。 【方法】 2022年10月から2023年12月において、京都市左京区(地域包括支援センター7ヵ所、地域介護予防推進センター)で開催された口腔機能向上教室にて「お口の機能チェック票」を用いたセルフチェックを行った後、無記名アンケートにご協力いただいた457名に対して意識調査を行った。 【結果】(質問1)「口腔機能低下症」や「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことがありましたか?では、296名(64.8%)が聞いたことがあるであった。(質問2)「お口の機能チェック票」は参考になりましたか?では、大変参考になったが199名(43.5%)、参考になったが243名(53.2%)、参考にならなかったが15名(3.3%)であった。(質問3)お口の体操は、ご自宅や施設でもやってみようと思う内容でしたか?では、はい426名(93.2%)、いいえ31名(6.8%)であった。(質問4)今後、地域への歯科対応として、どのような内容の充実をご希望されますか?(重複回答可)では、1位:歯科健診、2位:口腔機能向上体操、3位:口腔ケア指導、4位:歯科治療の相談、5位:摂食嚥下リハビリテーション、6位: 歯科訪問診療であった。 【考察】今後の地域への歯科対応として、歯科健診、口腔ケア指導、歯科治療の相談などの個々への対応に加えて、口腔機能向上体操などのイベント開催が望まれており、従来の歯科対応にプラスした内容の啓発活動の必要性を感じた。また、摂食嚥下リハビリテーションや歯科訪問診療についての情報提供をわかりやすく発信していくことが課題であり、歯科が長期的に地域の高齢者に携われるような環境作りを構築していく必要があると思われた。 (COI開示なし)(倫理審査対象外)