The 35th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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シンポジウム11
「地域で最期まで支える」を実現するための覚悟とスキル

Sun. Jun 30, 2024 1:10 PM - 3:10 PM 第2会場 (特別会議場)

座長:菊谷 武(日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック)、猪原 光(医療法人社団敬崇会 猪原[食べる]総合歯科医療クリニック)

企画:在宅歯科医療委員会

[SY11-1] 内科の在宅診療から考える歯科の責務

○若杉 葉子1 (1. 医療法人社団悠翔会 悠翔会在宅クリニック 歯科診療部)

【略歴】
2004年 東京医科歯科大学歯学部卒業
2008年 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科高齢者歯科学分野修了
2008年 東京医科歯科大学歯学部附属病院高齢者歯科学分野医員
2011年 大阪大学歯学部附属病院顎口腔機能治療部医員
2014年 東京医科歯科大学高齢者歯科学分野助教
2017年 医療法人社団悠翔会悠翔会在宅クリニック歯科診療部勤務
2023年10月~ 同部歯科部長
日本老年歯科医学会指導医、摂食機能療法認定歯科医師
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
【抄録(Abstract)】
日本では約7割の人が人生の最期を住み慣れた自宅で過ごしたいと希望しているが、実際に自宅で最期を迎える人は2割に満たない。また、人生の最終段階ではどの選択が正解なのかは誰にもわからない。だからこそ、納得のできる選択であることが重要になる。
上記は私の所属する法人の理事長佐々木淳先生(医師)の論文から引用させていただいた。
当法人の医科での看取り率は約7割であるが、私個人の看取り率は40%である。歯科が看取りまで関われるかは、共同意思決定やなるべく入院せずに過ごすための一次予防や二次予防、さらには退院後の三次予防にいかに関われるかだと思う。一方で、この看取り率をあげることは目的にすることではなく、結果でしかないとも思う。
共同意思決定にかかわるには、「歯」だけみていては無理であろう。食べる、しゃべるなどの機能障害をみたり、生活の中で必要性を感じてもらえるような関わりをし続けたりすることが必要になる。
本シンポジウムでは、医科がどのように関わっているのかを紹介し、そこから考える歯科の関わり方について述べさせていただく。