公益社団法人

茨城県作業療法士会

会 長　　大場 耕一

第14回茨城県作業療法学会　開催にあたり

　自然災害、そしてCOVID19によって、健康被害を被った方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお見舞い申し上げます。
 
　学術集会開催に際しまして、主催者を代表して一言 ご挨拶させていただきます。
 
昨年度はCOVID19の感染拡大の最中、2年ぶりに当学術集会を開催させていただき、オンライン形式ではありましたが、貴重なご講演や多くの演題発表をいただきました。学術団体としての使命は、会員の資質向上と地域の方々への作業療法自体の啓発・情報発信であるべきと考えていますが、そうした意味では、本学術集会は県士会事業の中でも、極めて重要な事業の一つであるといえます。
　今年も昨年に引き続き、オンライン形式での開催となりましたが、こうした経験・ノウハウは必ずや今後の事業運営にプラスに働くと考えております。
 
　さて、今年は「ひとの暮らしと作業療法～生活に寄り添うことの再考～」といったテーマを掲げ、我々が成すべき“作業療法”の本質について、ご参加いただく皆様方と改めて考えていく機会とさせていただきました。
基調講演として、齋藤さわ子先生に「作業とともに暮らしに寄り添う」と題してご講演いただきます。齋藤先生は茨城県立医療大学　前学科長を務められ、これまで当県士会での様々な事業に際してもご協力いただきました。養成機関の教員として日々、学生諸子に作業療法の基盤を伝えてこられたご経験を踏まえたご講演を頂戴いたします。
　トークセッションでは、森ノ宮医療大学の松下太先生、群馬パース大学の竹原敦先生　お二人に「認知症の方の生活支援に作業療法は何ができるのか」としてご討論いただきます。超高齢社会と認知症の問題は、我々にとっても喫緊の課題であり、作業療法の可能性に対して大いに切り込んでいただきたいと思います。
　教育講演には「「作業療法士への不安と期待」～暮らしを支えることできていますか？～」として、熊本県作業療法士会会長　内田正剛先生にご登壇いただきます。内田先生は、当県で初めて開催した全国研修会の際にも、ご講演いただいた所縁の深い方です。またその際の座長を小職が務めたことから、協会の会合等でも懇意にさせていただいております。地域リハに造詣が深い内田先生のご講演には、作業療法士をはじめ、多くの他職種の皆様方にも聴講いただきたいと思います。
 
　各講演は学術集会における核となる部分ではありますが、多くの会員各位からの演題発表も、日ごろの診療成果の集大成となる機会です。活発な討論の場にしていただければ幸いです。
　
　末筆にはなりますが、コロナ禍で大変な業務遂行と同時に、非常に大変な開催準備を担っていただいた学会運営委員の皆様方に、心から感謝申し上げます。