第14回 日本抗加齢医学会総会

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そのあぶら大丈夫ですか?:脂質分子と疾患の関連

2014年6月8日(日) 09:00 〜 10:30 第6会場 (1202 12F)

座長:中島茂(岐阜大学大学院医学系研究科細胞情報学), 中神啓徳(大阪大学大学院連合小児発達学研究科健康発達医学)

【座長の言葉】
飽食、メタボの時代となり、食物に含まれる脂質の量ならびにその質が、健康・抗加齢の観点から問題となっています。特に脂肪酸では飽和脂肪酸の量ならびに不飽和脂肪酸とのバランス、また不飽和脂肪酸の質ではエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などのn-3系とアラキドン酸などのn-6系との比率と、動脈硬化症をはじめとする様々な疾患の関連が注目されています。さらに、ファーストフード全盛の時代となり、酸化脂質やトランス脂肪酸の問題が欧米を中心にクローズアップされてきました。一方で、脂質代謝酵素、あるいはその異常が様々な疾患の原因となっていることが近年明らかにされてきました。なかでも、脂質メディエーターの生成、ならびに酸化脂質の生成や処理にかかわる酵素と健康・加齢性疾患との関連は容易に想像できます。このシンポジウムでは、我が国の脂質関連生物学分野の研究の現状を知って頂きたいと考え、世界の脂質研究をリードしている気鋭のシンポジスト3名にお願いして、まず健康によいとされている青魚に多いn-3系不飽和脂肪酸の作用メカニズム、そして脂質代謝関連酵素分泌型ホスホリパーゼA2と健康・病態の関連、さらに脂質酸化とビタミンEの加齢性疾患への関連についての演題を企画しました。シンポジストと参加者の皆様とで、脂質と健康・疾患・抗加齢についての活発な議論ができれば幸いです。