第14回 日本抗加齢医学会総会

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パネルディスカッション

パネルディスカッション

甲田光雄の断食療法再評価

Sun. Jun 8, 2014 10:40 AM - 12:10 PM 第8会場 (1008 10F)

座長:渡邊昌(公益社団法人生命科学振興会), 山田秀和(近畿大学医学部奈良病院皮膚科/近畿大学アンチエイジングセンター)

【座長の言葉】
何をどれだけ食べればよいか、ということは経験則が大きく働き、科学的に完成されたものではない。断食は遠い太古の時代から既に久しい間、身体の健康増進法として、また疾病の治療法として昔から行われてきた。日本綜合医学会会長であった甲田光雄は宿便を取る重要性を自分の臨床体験から知り、腸管の宿便をとることで多くの疾病を治した。宿便をだして腸管機能を保つことが重要である。野口法蔵らは座禅と断食を組み合わせて100%の人の宿便をとるのに成功している。
甲田式食餌療法は基本的には玄米菜食のヴェジタリアンの食事と共通する。中には1日50kcal程度の青汁一杯で15年以上元気に生活している人もいて、この人に場合は血中ケト酸が3000mg/dlと通常の人の100倍以上あることがわかった。
東北大学では炎症性腸疾患患者で薬剤不応性の患者に独自の絶食療法をおこなっている。医学的管理の下に行う絶食療法は健康保険の適応にもなっている(心身医学療法)。
また、全国各地に断食道場として数日から1週程度の断食やプチ断食として朝食抜きや半日の食断ちをするグループも多い。飢餓状態に入ることでストレスホルモンやいろいろな遺伝子が活性化し、一連の効果を生むためと考えられる。さまざまな切り口から断食療法を考えてみたい。