第14回 日本抗加齢医学会総会

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シンポジウム

シンポジウム6

運動にアンチエイジング効果はある?

Fri. Jun 6, 2014 1:10 PM - 2:40 PM 第8会場 (1008 10F)

座長:山岨達也(東京大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学), 安藤富士子(愛知淑徳大学健康医療科学部スポーツ・健康医科学科)

【座長の言葉】
運動に健康増進効果があることは広く知られている。例えばランニングには、健康障害発症の遅延、累積生存率低下の抑制など、加齢抑制効果があり、また認知症の発症率低下、認知症の症状進行抑制効果もある。テロメアについては、運動しない中年は無運動の若年より平均40%テロメアが短い、中年ランナーのテロメアは若いランナーと差が無い、高齢者ランナーはテロメラーゼ活性が高い、との報告があり、赤血球の酸素運搬能を維持する効果も知られる。一方、筋肉トレーニングは動脈硬化を誘発するとの報告もあり、外傷(故障)や関節・骨等の障害などの不利益も知られている。実際に抗加齢効果の意味で運動を勧める場合に、普段運動しない人から準アスリートまで、それぞれに適した運動の種類、強度、時間等が存在すると考えられるが、それに関する議論は十分ではない。
 本シンポジウムでは、それぞれの領域のエキスパートに、スポーツ活動が運動器に及ぼす影響、インターバル速歩や加圧トレーニングの効果、トップアスリートの運動と健康の関連についてご講演を頂く。それぞれの立場で、運動が健康に及ぼす影響につき概説して頂き、運動に抗加齢効果はあるのか、ある場合どのような効果か、負の影響はないのか、アンチエイジング効果を期待する人にどのように指導するか等、いくつかの命題に迫りたいと考えている。