第14回 日本抗加齢医学会総会

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シンポジウム

シンポジウム10

知っておこう、高齢者認知症のABC

Fri. Jun 6, 2014 2:50 PM - 4:20 PM 第10会場 (1006+1007 10F)

座長:田平武(順天堂大学大学院医学研究科認知症診断・予防・治療学), 三村將(慶應義塾大学医学部精神神経科学教室)

【座長の言葉】
我が国の認知症患者は462万人、その予備軍である軽度認知障害(MCI)は400万人と推計された(平成25年厚労省発表)。認知症に対する根本的予防・治療薬は開発中であるが、その実用化にはまだ時間がかかりそうである。従って現時点では脳のアンチエイジングによる認知症の予防が大切である。運動、栄養、サプリメント、趣味、笑いなど多くの試みが行われ、本学会でも取り上げられている。しかし、本学会員には認知症の人に直接接する機会のない人が多く、認知症のことを学ぶ機会が少ないと思われる。
そこで本シンポジウムでは高齢者の認知症についてABCから耳学問していただくよう企画された。まず認知症には酸化ストレスが関与するが、心理的ストレスも大いに関係することを知っていただく。次に、アルツハイマー病は脳の糖尿病といわれるように、糖尿病が認知症の強い危険因子になっているが、そのメカニズムについてどこまで分かったか解説する。また、アルツハイマー病をどのように診断し、使えるようになった4つの治療薬をどのように使い分けているのかをお話しする。最後に、うつ病や高齢者の妄想といった精神疾患は認知症と紛らわしいだけでなく、最近はその危険因子でもあることがわかってきており、両者の関係を知っていただく。
本シンポジウムによって参加者の皆様の認知症に対する理解が深まることを期待する。