○細萱茂実 (東京工科大学医療保健学部)
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シンポジウム
シンポジウム19
「エイジングと臨床検査」検体検査基準値におけるエイジングの影響、そしてアンチエイジングドックにおける検査値の読み方
Sat. Jun 7, 2014 2:40 PM - 4:10 PM 第7会場 (1009 10F)
座長:盛田俊介(東邦大学医療センター大森病院臨床検査部), 久保明(東海大学医学部抗加齢ドック)
【座長の言葉】
先日『「健康」基準を広げます』という新聞記事に目が留まりました。内容は、人間ドックで使用されている臨床検査の基準値を広げ「異常なし」とする値を緩める、というものです。「臨床検査は診断や治療を実施するために必須のものであり、医療の根幹を成すものである」と、中医協は述べています。ではここで、皆さん。「基準値」や「基準範囲」とはどういう意味かご存知ですか?National Committee for Clinical Laboratory Standardsは「基準個体によリ構成される基準母集団から抽出された基準標本群内の基準個体の測定値を基準値といい、その分布の中央95%が含まれる範囲を基準範囲とする」と定義しています。とても難解な文章ですが、基準個体でも基準範囲外の個体が存在するということはわかります。我々医療従事者は、実施された臨床検査値が基準範囲内なら「健康(正常)」、逸脱していれば「病気(異常)」と受診者に説明し、診療に利用しています。アンチエイジングドックでも、受診者に「ご立派ですね。10歳若い脳年齢です」などと「基準範囲」を参照して受診者に説明を施します。「基準」とは何なのか、都市部と郊外、老若男女で基準範囲を変える必要は?年齢相応って何?臨床検査医学と抗加齢医学を科学的にジョイントし「アンチエイジングドックにおける臨床検査値の正しい理解と解釈」をこのシンポジウムで討議します。
○市原清志 (山口大学大学院医学系研究科保健学系学域・生態情報検査学)
○伊賀瀬道也 (愛媛大学医学部附属病院抗加齢予防医療センター)
○前田豊樹 (九州大学病院別府病院)
○西崎泰弘1,2, 久保明1, 山田千積1, 岸本憲明1, 黒田恵美子1, 茂出木成幸1, 尾形珠恵1, 桑平一郎1, 谷野隆三郎1, 石井直明2,3 (1.東海大学医学部付属東京病院, 2.東海大学医学部大学院ライフケアセンター, 3.東海大学医学部基礎医学系分子生命科学)