第14回 日本抗加齢医学会総会

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シンポジウム

シンポジウム21

生活習慣病におけるアンチエイジング

Sat. Jun 7, 2014 2:40 PM - 4:10 PM 第8会場 (1008 10F)

座長:南野徹(新潟大学大学院医歯学総合研究科循環器内科), 伊藤裕(慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科)

【座長の言葉】
加齢に伴って、糖尿病や動脈硬化、高血圧などの生活習慣病の罹患率が増加し、その結果、虚血性心疾患や脳卒中の発症の基盤病態となっている。加齢に伴って様々な組織に認められる病的変化(例えば慢性炎症の亢進や再生能力の低下など)が、これらの生活習慣病の発症・進展の原因の一つとなっていることが示唆されているが、その機序は不明である。加齢に伴うこれらの変化は、多くの高齢者において共通に認められることから、老化の形質の一部として捉えることができる。現在までにスタチンやレニン・アンジオテンシン系阻害薬など多くの薬剤が臨床応用され、生活習慣病による心血管イベントの発症を低下させることが示されているが、未だその抑制効果は不完全である。したがって、次世代の生活習慣病の治療法の開発に向けた究極的な研究ターゲットは、老化や寿命を調節する仕組みそのものであると考えられる。しかし、これまで加齢に伴って個々の病態がどのように変化するかという観点からの研究は行われてきたが、老化・寿命という側面からみた包括的な研究は少ない。そこで本シンポジウムでは、老化の観点から生活習慣病の新たな治療開発を目指し、それぞれの分野で活躍されている第一線の研究者に、「生活習慣病のアンチエイジング」についてお話しして頂くよう企画した。今後の研究や診療の一助になれば幸いである。