第14回 日本抗加齢医学会総会

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シンポジウム

シンポジウム27

消化管からアンチエイジングを考える ~マイクロバイオームと腸内環境~

Sun. Jun 8, 2014 10:40 AM - 12:10 PM 第3会場 (1003 10F)

座長:松㟢靖司(東京医科大学茨城医療センター), 内藤裕二(京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学)

【座長の言葉】
個体のエイジングにおける消化管の重要性が次第に明らかとなりつつある。栄養成分の消化・吸収という消化管の役割以外に、食品因子、腸内細菌、短鎖脂肪酸、胆汁酸、腸管内ガスなどによる腸内環境と消化管ホルモン、神経内分泌因子が影響を与える全身の免疫・代謝制御機構の詳細が解明されつつある。本シンポジウムでは、最近話題のマイクロバイオームとその存在である腸内環境に焦点を絞り、消化管からアンチエイジングを考えるシンポジウムを企画した。入江らは、マイクロバイオームと肥満の関連について、エネルギー代謝効率、胆汁酸の役割を、中島らは、非アルコール性脂肪性肝炎の進展における腸管由来エンドトキシンならびにその受容体の役割を解説していただく。ともに肥満、糖尿病、脂肪肝の進展における腸管の司令塔として役割を示していただける。本多らは、血中の胆汁酸プロファイルの詳細な解析から腸内細菌の役割を明らかにし、各種疾病における腸内環境モニタリングとしての意義を紹介していただく。髙木らは水溶性食物繊維の摂取が及ぼす腸内細菌を含む腸内環境の変化を解析した結果ならびにその生活習慣病予防への取り組みを紹介していただく。講演いただく先生方の成果は極めて興味深く、これらの情報を共有することは会員にとって極めて有用と考えられる。多くの参加、討論を希望するところである。