第14回 日本抗加齢医学会総会

セッション情報

シンポジウム

シンポジウム29

呼吸器疾患とアンチエイジング

2014年6月8日(日) 09:00 〜 10:30 第10会場 (1006+1007 10F)

座長:木村弘(奈良県立医科大学医学部内科学第二),檜垣實男(愛媛大学大学院循環器・呼吸器・腎高血圧内科学)

【座長の言葉】
超高齢社会を迎えつつある日本では、肺炎死亡者は年間13.3万人で死因の第3位に達し(平成24年)、また悪性腫瘍中で死亡数第1位である肺癌は年間約7.3万人が死亡している。さらに慢性閉塞性肺疾患(COPD)は年間1.6万人以上が死亡し男性死因の第7位に至っている。呼吸器疾患は高齢者の生命予後に対する脅威であるのみならず、QOLやADLを低下させ健康寿命を大きく短縮する疾患となっている。健康寿命を延長させるためにもその対策は重要な鍵を握っている。
睡眠と生活習慣病の関連、低酸素ストレスと血管病変の関連にも注目する意義は大きい。睡眠時無呼吸患者の多くは肥満を伴うが、肥満がない集団においても、睡眠時の不規則呼吸で生じる酸素飽和度のゆらぎ頻度(酸素飽和度低下指数)は心血管危険因子として影響する。日中のみならず睡眠時におけるストレスは各種疾患の病因としても重要な意味合いを有するのである。
肺と加齢に関してはこれまで様々な観点から研究が進められてきたものの、この分野に関する演題やシンポジウムは、本学会においては必ずしも十分には取り上げられてこなかった。このような背景の中で『呼吸器疾患とアンチエイジング』の企画に至った。『睡眠時低酸素ストレスと心血管病変』、『肺癌における新規治療薬の進展』、『肺機能、呼吸筋のアンチエイジング』について各分野を代表する方々にお話しをいただく予定である。