第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会

Presentation information

指定ポスター

指定ポスター2
My Proud 我が施設のER紹介

Sun. Jul 1, 2018 2:30 PM - 3:30 PM ポスター会場 (1階 展示ホール)

座長:苑田 裕樹(日本赤十字九州国際看護大学)

[指定P2-4] プレホスピタルから全身管理まで‐Our Evolution, Your Smile‐

佐々 智宏1,2 (1.日本救急看護学会 プレホスピタル委員会, 2.広島大学病院 高度救命救急センター)

 広島県で唯一の高度救命救急センター(20床)として認定を受けています。救急入室件数は年間約1,500件、交通事故や災害に関連した重症外傷、急性中毒、全身熱傷、切断指肢などの外因性疾患から急性呼吸不全、敗血症、脳卒中、急性心筋梗塞などの内因性症患までの超急性期から急性期の治療・看護を行っています。以下は、My Proud 我が施設のER紹介の一部です。
【ドクターヘリ】
救急医療体制の充実のため2013年より運航を開始した広島県ドクターヘリの基地病院であり、発進基地方式を採用して運用しています。また、ドクターヘリが県境を越えて隣県で活動できる「中国5県ドクターヘリ広域連携協定の締結」や広島県消防・防災ヘリとの3機連携体制などの先駆的なヘリコプター救急医療体制を実現しています。
【災害医療】
広島県災害拠点病院に指定されています。活動実績は2011年3月の東日本大震災、2014年8月の広島土砂災害、2016年の山陽道トンネル火災事故および熊本地震において現地へのDMAT派遣(ドクターヘリ含む)を行いました。広島土砂災害では災害拠点病院として重症患者の受け入れを行い、土砂崩落現場で活動したDMATは2名の要救助者を生存救出しました。
【ECMOセンター】
近隣病院との連携で重症呼吸不全患者の集約化ができつつあり、呼吸管理として体外式膜型人工肺(VV-ECMO)症例は国内有数の症例数となっており、呼吸不全の救命に効果を上げています。医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士など多職種でのECMOチームを構築し、ECMO指導施設(全国3カ所)としてECMOシミュレーション広島コースが実施されています。
【緊急被ばく医療】
2011年3月の東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故が発生した直後から、継続して緊急被ばく医療チーム(医師、看護師、放射線技師等)を延べ1,300人派遣しました。2015年には原子力規制庁より高度被ばく医療支援センターならびに原子力災害医療・総合支援センターの指定(全国5カ所)を受けました。役割は高度専門的な診療支援・看護および原子力災害拠点病院の支援をします。当センターには高度専門教育研修を修了した医師・看護師が在籍しています。
【ICT(Information and Communication Technology)】
プレホスピタル・災害現場との情報共有として、2011年から広島市消防局の全救急車44台にカメラ・生体モニターを搭載しています。救急車内の映像を4医療機関の救命センターに配信する救急画像伝送システムを開発して、プレホスピタルから病院到着までの救急患者の容態や負傷状況、心電図等のデータを画像情報として臨床活用しています。
【まとめ】
私達は健康と福祉の向上のために全人的医療・看護の実践、新しい医療・ケアの探求、優れた医療人の育成に努め、新生児期から老年期までの緊急度・重症度の高い患者に最善の医療・看護が提供されるよう日々研鑽しています。