第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

交流集会

交流集会6
せん妄ケアはAAA(安全・安心・安楽)with B(Balance)

2018年7月1日(日) 14:50 〜 16:30 第4会場 (2階 福寿)

企画:せん妄ケア委員会

[交流集会6] せん妄ケアはAAA(安全・安心・安楽)with B(Balance)

座長・演者:藤野智子 茂呂悦子 古賀雄二 有田孝 小幡祐司 古厩智美 雀地洋平 川島孝太   

当委員会は、過去2回の交流集会を行った。
 第1回目は「せん妄ケアはAMK」として、せん妄ケアを導入する際のステップごとの課題とそれに対する取り組み例を提示した上で、会場の参加者からも情報を得た。この結果を元に、より詳細に急性期に密度の高い医療を必要とする患者に対するせん妄ケアの現状を知るために、急性重症患者看護専門看護師・集中ケア認定看護師・救急看護認定看護師を対象に質問紙調査を行なった。
 第2回目の交流集会「せん妄ケアはYMK」は、当該質問紙調査の結果と認定看護師や専門看護師に限定しない参加者のリアルアンケート比較を行なった。これらのプロセスから得られた結果としては、せん妄ケア関連の「ガイドラインやバンドルを導入する」から「具体的な業務として落とし込む」までのプロセスには、いくつかのハードルがあることがわかった。
 ここから明らかになった課題と先行研究成果を援用し、患者の状態に応じた安全確保の方法の提案、せん妄に陥った患者家族ケアの例示、せん妄患者に対応する看護師が安心してケアに取り組めるシステムをどの様に取り入れていくのかについての提案など、より具体的なせん妄ケア内容を提案するのが今回の交流集会の狙いである。平成30年度診療報酬改定においてせん妄状態の患者の判定基準の見直しに言及されている等、せん妄ケアを取り巻く環境の変化を見据えつつ、参加された皆様には、率直なご意見をいただければと思う。