第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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一般演題(口演)

一般演題(口演) O2群
看護実践・管理

Sat. Jun 30, 2018 2:30 PM - 3:30 PM 第5会場 (2階 平安)

座長:樅山 定美(いわき明星大学 看護学部), 座長:山崎 早苗(東海大学医学部付属病院 集中治療室)

[O2-1] ICUにおける点滴注射にかかる不要コストの現状と削減の取り組み

大内 玲1, 矢口 実希1, 櫻本 秀明1, 佐藤 雅子1, 柴 優子1, 卯野木 健3 (1.筑波大学附属病院集中治療室, 2.筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻, 3.筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター水戸協同病院)

【背景】ICUにおける医療コストは高額であり、特に、薬剤コストは院内薬剤コストの1/3を占めるといわれている。一方で、ICUでは、患者の多様な病態のため薬剤の変更や中断が多く、事前に用意されていた薬剤が使用されないことも多い。しかし、これまでICUにおける不要薬剤コストに関するデータの報告はほとんどない。【目的】ICUにおける点滴注射にかかる不要コストの現状を調査し、コスト削減策を見出すこと【方法】2015年4月から2016年3月までの期間、当院ICUにおいて、作成したが実際は未使用であった薬剤コストのデータを収集した。結果は毎月、病棟スタッフへフィードバックした。また、前半1年(2015年)の高価薬剤リストをスタッフへ提示して薬剤コストに関する知識を共有し、後半1年(2016年)の未使用薬剤コストと比較検討した。本研究において、個人情報に関わるデータを使用しないため倫理審査の必要性はないと審査委員より判断されている。【結果】ICUにおける不要薬剤コストは総じて平均66563±38536円/月であった。2015年と比較し2016年の不要薬剤コストは有意に減少した(図)。薬剤種類別の分類では、循環作動薬が50%と半数を占め、次いで鎮痛・鎮静薬が多かった。【考察】ICUで発生する不要薬剤コストは高額であった。定期的にデータをスタッフへ提示したことはコストに対する意識を高めた可能性がある。また、先行研究より、高価薬剤に対する知識不足が報告されており、高価薬剤リストの提示は不要薬剤コストの削減に効果的である。
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