第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

一般演題(示説)

一般演題(示説) P2群
看護教育

2018年7月1日(日) 09:15 〜 09:45 ポスター会場 (1階 展示ホール)

座長:今井 亮(文京学院大学 保健医療技術学部看護学科)

[P2-4] ICU/HCUと手術室の見学実習で得られる学習内容と効果について

小田桐 知子, 星野 知美, 熊谷 霞, 藤本 美鈴 (さいたま市立高等看護学院)

【目的】成人看護学実習2(急性期・周手術期実習)における、ICU/HCUと手術室の見学を通して、学生が学び得た内容から見学実習の学習効果について明らかにする。【方法】1)対象:A看護専門学校(3年課程)3年次31名。2)実施期間:平成29年5月~7月。3)調査方法:独自に作成した自記式質問紙調査法(無記名)。4)分析方法:単純集計。自由記載は研究メンバーでカテゴリー分析した。5)倫理的配慮:A看護専門学校(3年課程)の倫理委員会にて承認を得た。対象学生に本研究の趣旨を説明し、自由意思による参加、不参加でも不利益を生じないこと、匿名性を保証すること、研究結果の発表について文書および口頭により説明し同意を得た。6)実施内容:a.実習時間:ICUまたはHCUはそれぞれ半日(4時間)と手術室実習は2日間で実施している。b.調査項目:(1)ICUまたはHCUで学べた内容(選択肢と自由記載)、(2)ICUまたはHCUで印象に残っている見学内容、3)ICU、HCU見学の時間数、(4)ICU、HCU見学によって興味が持てたか。また、その理由について。(5)ICU、HCU見学を通しての感想。(6)手術室見学で学べた内容(選択肢と自由記載)、(7)手術室見学で印象に残っている見学内容、(8)手術室見学の実習時間数、(9)手術室見学によって興味が持てたか、またその理由について。(10)手術室見学を通しての感想。【結果】有効回答率は、26名(86.7%)。自由記載より、下記に示したサブカテゴリーからカテゴリーが考えられた。ICU/HCU見学では「1.術後の管理と観察(離床、ライン類、モニター、状態に合わせた観察ポイント)」「2.日常生活援助」「3.環境」「4.ICU/HCU看護師の実際(知識、実践、イメージ)」の4つのカテゴリーに分けることができた。手術室見学では、見学できた手術の術式数は27あり、「呼吸器外科」「消化器外科」「整形外科」「脳神経外科」「婦人科」「耳鼻科」「泌尿器科」「循環器内科(PCI)」と8科であった。その中で、「1.安全管理」「2.感染管理」「3.手術の実際(臨場感、術式)」「4.看護師の実際(器械出し看護師の役割、外回り看護師の役割)」「5.体験からの学び」の5つのカテゴリーに分けることができた。【考察】見学により実際を知ることで、看護師の役割と現場の臨場感を体験できたことから、より臨床に近い実践的な学びができたと考える。また、重症患者や急変した患者の対応を目の当たりにすることでイメージが具体化した学びにつながる効果があった。