[PD3-5] 人工呼吸器関連肺炎予防のための気管挿管患者の口腔ケア実践ガイドの活用、普及に向けて
人工呼吸器関連肺炎は死亡率が高くその予防はクリティカルケア領域の重要な課題となっている。その中で口腔ケアは気道感染予防に位置づけられ、多くの医療施設で口腔ケアマニュアルが作成されている。しかし、根拠ある口腔ケア方法はいまだ提示されていないため、人工呼吸器関連肺炎予防を目的とした気管挿管患者の口腔ケアは、各施設、各実施者によって方法が異なり、わが国では標準化された手順は存在していない。そこで、日本集中治療医学会と日本クリティカルケア看護学会では、標準的な口腔ケアが実施できるように人工呼吸器関連肺炎予防のための気管挿管患者の口腔ケア実践ガイドを共同で策定した。この実践ガイドについては両学会よりパブリックコメントの募集が行われ、多くのコメントが寄せられた。コメントの多くは、この実践ガイドを肯定的にとらえたものであったが、否定的な意見もいくつか認められ、現在それら対応中となっている。
実際のところ2016年に改訂された重症患者の人工呼吸器関連肺炎予防に関する口腔のケアに関するコクランレビューにおいても、強く推奨される口腔ケア方法はほとんどなく、口腔ケアに関する教育と実習の実施が唯一推奨できるものである。しかし日本は人工呼吸器関連肺炎予防のバンドルアプローチの中に口腔ケアが位置づけられていない、数少ない国の一つとなっており、教育現場での普及も含め人工呼吸器関連肺炎予防のための気管挿管患者の口腔ケアプログラムの提示は喫緊の課題となっている。そのためにも本実践ガイドを速やかに公開し、教育やクリティカルケアの現場での口腔ケアの標準化をはかり、さらにエビデンスを構築し、より効果の高い口腔ケア方法の開発、検証を行っていく必要がある。
そこで本発表では、実践ガイドを公開するための問題と今後の展開について考察する。
実際のところ2016年に改訂された重症患者の人工呼吸器関連肺炎予防に関する口腔のケアに関するコクランレビューにおいても、強く推奨される口腔ケア方法はほとんどなく、口腔ケアに関する教育と実習の実施が唯一推奨できるものである。しかし日本は人工呼吸器関連肺炎予防のバンドルアプローチの中に口腔ケアが位置づけられていない、数少ない国の一つとなっており、教育現場での普及も含め人工呼吸器関連肺炎予防のための気管挿管患者の口腔ケアプログラムの提示は喫緊の課題となっている。そのためにも本実践ガイドを速やかに公開し、教育やクリティカルケアの現場での口腔ケアの標準化をはかり、さらにエビデンスを構築し、より効果の高い口腔ケア方法の開発、検証を行っていく必要がある。
そこで本発表では、実践ガイドを公開するための問題と今後の展開について考察する。