15:15 〜 15:30
[AC3-1] 人工呼吸器離脱プロトコルを導入できなくても、臨床現場では活用できる!
キーワード:人工呼吸器離脱、プロトコル
人工呼吸器離脱プロトコル(以下プロトコル)は、疾患などによっては導入が難しい場合がある。その一つに脳疾患がある。脳疾患で人工呼吸器を装着する患者は、鎮静剤の影響ではなく、中枢神経の障害により意識レベルの回復が望めない場合が多い。このような場合は、人工呼吸器離脱時にプロトコルに沿ってSATから開始することができない。したがって、プロトコル通りに進めていくことができないため、当院SCUではプロトコルを導入していない。しかし、脳疾患患者でも人工呼吸器を離脱する場面はあり、安全に進めていくために、プロトコルを参考にしている。
脳疾患患者も術後は鎮痛・鎮静剤を使用しており、それを中止するタイミングを考えるときでもプロトコルは役に立つ。SATの項目にある痙攣や頭蓋内圧亢進症状といった脳神経所見はSCU看護師なら確認するが、それ以外の不整脈の有無などは見落としがちである。しかし、プロトコルを確認すれば不整脈があれば鎮痛・鎮静薬を中止することは危険であると判断できる。鎮痛・鎮静剤を中止後は、RASSの評価はできないがSpO2や頻呼吸の有無など、その後何を観察するべきなのか確認することができる。つまり、人工呼吸器離脱時に必要な観察事項が網羅されているため、手順書として活用できるのである。
SCUでの人工呼吸器管理は1回/月程度であり、頻繁に遭遇しないため、経験が積めずに抜管に不安を抱えているスタッフが多い。また、脳疾患患者は肥満短頸などの理由から再挿管や緊急気管切開になるケースもあり、あらかじめリスク評価をしたり、再挿管準備を整えたりしておくことが重要である。そのような場合でもプロトコルに沿って評価をし、準備をすれば、経験年数の浅いスタッフでも同じように進めていくことができる。実際に、プロトコルを紹介した後は、人工呼吸器装着患者の担当と分かると、自発的にプロトコルを確認し、ベッドサイドにプロトコルをおきながら患者観察や記録をしている場面をみかけるようになった。
このように、プロトコルは体形として導入できなくても、臨床現場では経験の浅い看護師の不安の軽減につながり、指導者も系統立てて指導することができ、安全な離脱につなげることができると考える。
脳疾患患者も術後は鎮痛・鎮静剤を使用しており、それを中止するタイミングを考えるときでもプロトコルは役に立つ。SATの項目にある痙攣や頭蓋内圧亢進症状といった脳神経所見はSCU看護師なら確認するが、それ以外の不整脈の有無などは見落としがちである。しかし、プロトコルを確認すれば不整脈があれば鎮痛・鎮静薬を中止することは危険であると判断できる。鎮痛・鎮静剤を中止後は、RASSの評価はできないがSpO2や頻呼吸の有無など、その後何を観察するべきなのか確認することができる。つまり、人工呼吸器離脱時に必要な観察事項が網羅されているため、手順書として活用できるのである。
SCUでの人工呼吸器管理は1回/月程度であり、頻繁に遭遇しないため、経験が積めずに抜管に不安を抱えているスタッフが多い。また、脳疾患患者は肥満短頸などの理由から再挿管や緊急気管切開になるケースもあり、あらかじめリスク評価をしたり、再挿管準備を整えたりしておくことが重要である。そのような場合でもプロトコルに沿って評価をし、準備をすれば、経験年数の浅いスタッフでも同じように進めていくことができる。実際に、プロトコルを紹介した後は、人工呼吸器装着患者の担当と分かると、自発的にプロトコルを確認し、ベッドサイドにプロトコルをおきながら患者観察や記録をしている場面をみかけるようになった。
このように、プロトコルは体形として導入できなくても、臨床現場では経験の浅い看護師の不安の軽減につながり、指導者も系統立てて指導することができ、安全な離脱につなげることができると考える。