The 15th Annual Meeting of Japan Academy of Critical Care Nursing

Presentation information

Oral presentation

[P5] その他

Sun. Jun 16, 2019 1:30 PM - 2:10 PM 第7会場 (B1F コンベンションホール)

座長:井野 朋美(熊本赤十字病院)

1:30 PM - 1:37 PM

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○太田 幸宏1、八木橋 慶子1、佐藤 雅美1 (1. 青森県立中央病院)

Keywords:救命救急センター、配属直後、困難感

【目的】
 救命救急センター配属直後の看護師が抱く救急看護の困難感を明らかにする。
【方法】
 調査期間は9月12日~10月25日。対象は、A病院救命救急センター配属3年未満の看護師(以下看護師とする)である。調査内容は、対象者の属性、救命救急センター配属直後に感じた救急看護の困難感について半構造的面接を行った。分析は、逐語録を作成し内容分析の手法を参考にコード化、カテゴリー化した。
【倫理的配慮】
 研究対象者には、研究の趣旨・方法について文書と口頭で説明し同意を得て面接を実施、研究で得たデータは本研究以外では使用せず、研究終了後速やかに破棄することとした。本研究は青森県立中央病院の倫理審査委員会の承認を得たものである。
【結果】
 対象者は6名(男性1名、女性5名)、平均年齢35.3±2.01歳、平均看護師経験年数113ヶ月(min55ヶ月~max235ヶ月)、平均配属年数21ヶ月(min18ヶ月~max24ヶ月)、平均面接時間は20分(min13分~max26分)である。結果、17つのコード、5つのサブカテゴリーと2つのカテゴリーが得られた(表1参照)。カテゴリーを【】、サブカテゴリーを“”で表記する。看護師は、“これまでの知識・経験が通用しない危機感”や、“予期せぬ突然の異動”から【これまでの知識や経験が通用しない未知の領域へ対応することへの困難感】を抱いていた。また、【救急看護で直面する臨床判断能力・調整能力の不足】では、“救急看護で直面する臨床判断能力の不足”を体験し、“危機状態にある患者・家族の精神的ケア”、“多様な診療科に関わる難しさ”から生じる困難感があった。
【考察】
 看護師の困難感には、“これまでの知識・経験が通用しない危機感”や“救急看護で直面する臨床判断能力の不足”等、経験年数に関わらない共通した困難感があった。また、【これまでの知識や経験が通用しない未知の領域へ対応することへの困難感】には、配属前の心づもりや自己学習などの事前準備により緩和できる困難感があった。以上の結果から、救急看護における困難感の緩和には、異動決定後から配属直後の支援方法の検討が重要と考える。
【結論】
 救命救急センター配属直後の看護師が抱く救急看護の困難感には、【これまでの知識や経験が通用しない未知の領域へ対応することへの困難感】と【救急看護で直面する臨床判断能力・調整能力の不足】がある。
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