第15回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

シンポジウム

[SY2] クリティカルの臨床指標をPDCAサイクルに載せる

2019年6月15日(土) 16:50 〜 18:00 メイン会場 (B1F フィルハーモニアホール)

座長:中村 美鈴(東京慈恵会医科大学)、中田 諭(聖路加国際大学)

16:50 〜 17:05

[SY2-1] PDCAサイクルを、臨床で定着させるために

○濱本 実也1 (1. 公立陶生病院)

キーワード:PDCA

 PDCAサイクルの実践と定着には、いくつかの壁がある。例えば、臨床で「何かを改善したい」と思ったら、まず必要になるのは「現状評価」である。それは、実施に対する評価を行う上でも重要であるが、なにより「そもそも改善が必要なのか(その改善が最優先なのか)」を判断する必要がある。逆に、評価ができなければ必要性に気づくことが難しいだけでなく、無駄なケアを提案してしまうリスクもある。最初の壁は、私たちが評価に必要な指標をどれだけ持ち、また日常的にデータを蓄積できるかという問題である。次に、課題が見え対策を検討・実施する際には、スタッフの実践力を可能な限り高めることが重要となる。スタッフ自身が必要性を感じ、確実に実施することが理想であり、スタッフの実践力なくしてアウトカムは得られない。スタッフをどう巻き込むかが、二つ目の壁である。ところで、改善に寄与したケアや対策がいつの間にか途絶えるという事態を経験することがある。研究発表まで行い成果を得ているにもかかわらず、そのケアが消えてしまうのは何故だろう。それが3つめの壁である。PDCAサイクルを回し成果を得たならば、それを継続するための維持管理を行わなければ臨床での定着は難しいといえる。
 当ICUでは、せん妄、疼痛、睡眠状況、ADLなどの患者の状態から鎮痛・鎮静管理、身体拘束などの管理データを各勤務態で集積している。また、「安全管理」「感染管理」「褥瘡管理」「リハビリテーション」など、継続的に実施・評価すべきものは担当者(あるいは担当グループ)を割り当て、スタッフ主導で実践・評価、そして標準化に努めている。
 今回、臨床での具体的な実施状況や問題点を紹介する中で、臨床指標の効果的な活用や課題などについて、会場の皆様と検討する機会としたい。